「戦うリスク」と「逃げるメリット」を考えよ 前回、「職場のアホ」を目の前にしたときは「人は断固逃げるべき」と説いた。 ただし、逃げるときに過激なやり方をとるのはやめたほうがいい。辞表を叩きつけたり仕返ししたりするのは想像するだけなら楽しいが、本当に実行してしまうと、ひどいことをした自分を後悔するだろうからだ。 何よりそんな辞め方をしたら、それまで良好だった人たちとの関係まで、自分から断ち切ってしまうことになる。その後、アホなヤツが報復に走る危険もある。 だからキレかけて衝動的に仕事を辞めたくなったときは、「ほかに選択肢はないか?」「どの程度のリスクなら負えるか?」と自分に問いかけてみてほしい。 その2つを考えた結果、ある若手弁護士の女性はひどい職場に踏みとどまった。 彼女は連邦裁判所判事の事務官として、2年契約で仕事をしていた。若手の法律家にとって名誉ある職だ。ただし職場環境は最悪で、上司