ブックマーク / blog.tinect.jp (21)

  • 手取り19万円の栄光の終わりに

    舵のない舟 かくて早くも彼の心は、洗練された隠遁の地、心地よき無人の境、人間的愚かさの絶えざる氾濫を遠く逃れた、びくとも動かぬ、なまぬるい方舟を夢みつつあった。 ユイスマンス『さかしま』 さかしま (河出文庫) 思えばおれの人生というのは舵のない舟に乗って川を流れてきただけだ。みすぼらしい帆や、壊れかけのエンジンはついていたかもしれない。ただ、流れてくるように、流れてきた。 おれは人生に興味がなかった。正確にいえばおれはおれの人生に興味がなかった。明日、どうしよう。五年後、どうしよう。大人になったら、どうしよう。なに一つ向き合ってこなかった。 親だとか誰かだとかにいわれるがままに、適当に流れてきた。意思というものがなかった。 べつに親だとか誰かだとかを信じていていたとか、そんな話もない。自分は確固たる意思をもって、意思を持たずに生きてきた。 人生の岐路に立って自分で道を選んだという覚えもな

    手取り19万円の栄光の終わりに
    shirosso
    shirosso 2024/05/30
  • 減酒宣言した多量飲酒者の末路

    こので最初にとりあげられていたのは「アルコール」である。 おれはあらためて「自分はアルコール依存症だよな」と思った。思いながら、こので参考文献としてあげられていたこんなを読んだりもした。 『人はなぜ依存症になるのか 自己治療としてのアディクション』、これである。 人はなぜ依存症になるのか? 訳者の松俊彦医師によれば、「人はいかなる快感にもすぐに倦んでしまう生き物」だという。 それなのに、なぜある人は依存症になってしまうのか。やめられないのか。 薬物の性質だから、だけでは説明がつかない。習慣的な使用者のすべての人が依存症にはなるわけでもない。 そこでこのが提唱するのが「自己治療仮説」というもの。どんな説なのかは書を読むなり、ネットを検索するなりして調べてください。 で、この説のなかで面白いなと思ったのは、物質がもたらす快感、いい気分だけでなく、物質がもたらす苦痛、自己破壊も依存症

    減酒宣言した多量飲酒者の末路
    shirosso
    shirosso 2023/10/20
  • 手取り収入の3/4を馬券購入につぎ込む人間の告白

    ※この記事は「否認の病気」であるギャンブル依存症当事者が、「まあ、当は違うんだからね」と必死に否認する様子をお楽しみいただけます。 おれと競馬、競馬とおれ おれはアルコール依存症であり、図書館に通い、なおかつ「ちょこざっぷ」に行きだして、いろいろと忙しい。 そのほかにも広島東洋カープの試合を見て(ネット配信)、アニメを見て、わりと時間がない! と感じたりもする。 他人とのコミュニケーションはまったくないのに、多趣味な人間といえるかもしれない。 しかし、なによりおれの生活の、人生の、Lifeの中心にあるのは何か? 競馬である。競馬こそおれの人生の中心にあって、競馬がなによりも優先される。愛する女性との逢瀬の約束のときも、「あ、その日はG1があるな」などと考えてしまう。おれは競馬に乗っ取られている。おれが競馬を乗っ取ったことはない。 おれと競馬のはじまり。 高校時代、通学中に「ダビスタ」の話

    手取り収入の3/4を馬券購入につぎ込む人間の告白
    shirosso
    shirosso 2023/09/20
  • 精神疾患で人生崩壊。京大卒40代のいま。

    「パパゲーノ」という言葉をご存じだろうか。 ひとつの人生観を表す言葉である。 人間、いつどこで不幸の渦に巻き込まれるかなんてわかったもんじゃないし、人生の「前提」なんて、あっという間に壊れた。 エリートだった。しかしある時崖から落ちるように崩れた。一度は持ち直したのに、再び不幸のどん底に叩き込まれた。 正直、生きていることに未練はない。それでもわたしは、日々息をしている。 限りなく普通っぽいわたし 「清水さんって、全く『そういうふう』には見えないですよね」。 よく、そう言われる。 「そういうふう」=「精神障害者」のことである。 まあ、障害と20年も付き合っているうちにこなれてきたというのもあるだろう。完治の見込みはない。「寛解」という落ち着いた状態のなかにいるだけのことだ。 「障害があっても希望を持って生きている人がいる」的な話をマスコミなんかで目にする。 そういう意味では、音楽という趣味

    精神疾患で人生崩壊。京大卒40代のいま。
    shirosso
    shirosso 2023/09/13
  • でかいペットボトルの焼酎を買う人間の末路

    おれと酒、酒とおれ おれは酒が好きだ。酒も俺のことが好きなんじゃないかな。 とはいえ、「酒」といってもいろいろある。大きく分けたら醸造酒と蒸留酒ということになるのか。大きく分けたらおれは蒸留酒のほうが好きだということになる。 おれが好きなのはウイスキーだ。ウイスキーがお好きでしょう。でも、さらに絞りたい。絞った先にあるのは、スコッチということになる。スコッチのなかの、シングルモルトということになる。 シングルモルトのなかでも、アイラモルトが好きだということになる。ラフロイグが好きだ、ボウモアが好きだ、なによりアードベッグが好きだということになる。どんな味がするのか。薬品臭とすら言われる独特の香りがある。そして、酔いがたまらん。 「酔い」に違いがあるのか。味や、匂いではなく。 おれは「ある」と答えたい。質の良いスコッチのもたらす酔いは別格だ。一瞬で深く染み渡り、じつにいい気分になれる。そして

    でかいペットボトルの焼酎を買う人間の末路
    shirosso
    shirosso 2023/06/28
  • 突然働けなくなる「計算できない労働者」の話。

    おれには双極性障害という障害がある。「躁うつ病」といったほうがいまだに通りがいいかもしれないし、イメージしやすいと思う。 双極性障害にはI型とII型があり、I型が波の大きさが凄まじく、II型はそうでもない。おれはII型で「そうでもないのならいいのでは?」と思うが、II型はII型で自殺率も高くけっこうやっかいなものだ。 症状は……もちろん人によって違う。処方される薬も効き方も人によって違う。あくまでおれひとりの例を書く。 おれの場合は「躁うつ」というより、限りなく「繰り返される抑うつ」といったほうがいい。 軽躁状態であっても、人並みに活動できるというのがせいぜいで、イライラ感に苦しんだり、暴力的になったりもしないかわりに、躁状態ならではの高揚もない。せいぜい歯ぎしりが出るくらいのものだ。 一方で、抑うつ状態はなかなかに重い。これは以前、できるかぎりの詳細をこちらに書いた。 おれが抑うつ状態に

    突然働けなくなる「計算できない労働者」の話。
    shirosso
    shirosso 2023/04/28
  • さびれた地方に住む人々の心理的充足感を供給する「アニメやゲームのキャラ」と「日の丸」の話

    「個人の自尊心やアイデンティティなんて自分で選ぶもの。自分で勝ち取るものだ。」 そう思っている人は日のインターネット、たとえばこのbooks&appsの読者のかたにも大勢いらっしゃるのではないかと思う。 でもって自尊心やアイデンティティは、自分自身の経済的・文化的・社会的成功と結び付けられがちだ。 いちばんわかりやすい個人主義者とは、自分の意志や能力をとおしてサクセスし、自尊心やアイデンティティをも充足させられる、そんな人物ではないだろうか。 経済的成功も心理的充足も個人化したというが しかし、誰もがいちばんわかりやすい個人主義者のように生きているわけではない。 もし、明確にサクセスした個人しか自尊心やアイデンティティが充足できないとしたら、世の中は心理的充足に飢えた、がらんどうの個人だらけになってしまうだろう。 もちろんインターネットでは何事につけ極端な人間が目立つので、がらんどうの個

    さびれた地方に住む人々の心理的充足感を供給する「アニメやゲームのキャラ」と「日の丸」の話
    shirosso
    shirosso 2022/10/27
  • 切った鼻毛の中に白髪を見つけたとき、男は“人生の秋”を知る。

    かつて、偉大なる詩人である田村隆一はこう述べた。 鼻毛って言えば、男は鼻毛を切って白髪を見つけたときに、“人生の秋”を知るんだ(笑) おれは二十代前半からライフステージというものがほとんど変わっていない。 同じ零細企業の、同じ一番の下っ端で、同じ低賃金で働いている。 結婚もなければ、子供をもうけることもない。 他人の結婚式に出たこともなければ、親戚の子供にお年玉をあげたこともない。 日から一歩も出たこともなければ、神奈川県から外に出ることも稀だ。 というわけで、おれはほとんど人間的な成長をしていない。 自分の魂を変えるようなイベントもなければ、自ら魂のあり方を変えて新しい体験をしようということもなかった。 ただ怠惰に、ぼんやりと過ごしてきた。 だから、おれの魂の部分は、同世代の多くの人間に比べてえらく幼いままだ。 悪く言えば幼稚、無理して良く言えば「若い」。 が、肉体というものは老いる。

    切った鼻毛の中に白髪を見つけたとき、男は“人生の秋”を知る。
    shirosso
    shirosso 2021/11/03
  • コンビニが田舎町にもたらした文化、そして壊した文化の話。

    先日、コンビニが街の文化を支えているお話をbooks&appsを読んだ。 老害のおれ思うに、コンビニが街の文化を支えてるんだぜ おれは街なかでコンビニを見るたびに、「ヨシッ、文化がある」と思う。 コンビニの明かりを見るたびにそう思う。 コンビニのなにが文化なのか。 それは、そこで売られているであろう新聞や雑誌についてである。 それが、おれにとっての「文化らしさ」なのだ。 筆者の黄金頭さんが書くように、確かにコンビニには「文化らしさ」がある。 新聞や雑誌以外のところに文化らしさを感じる人だっているだろう。 これに触発されて、私もコンビニの「文化らしさ」について語ってみたくなった。 私の場合は、田舎町の国道沿いでコンビニを見るたびに「ヨシッ、文化がある」と思うわけなのだけど、コンビニの明かりを心の底から肯定できない自分もいる。 そのあたりのアンビバレントな心情が誰かに届きますようにと祈りながら

    コンビニが田舎町にもたらした文化、そして壊した文化の話。
    shirosso
    shirosso 2021/05/27
  • 老害のおれ思うに、コンビニが街の文化を支えてるんだぜ

    活字中毒が申し上げること おれは街なかでコンビニを見るたびに、「ヨシッ、文化がある」と思う。 コンビニの明かりを見るたびにそう思う。 コンビニのなにが文化なのか。 それは、そこで売られているであろう新聞や雑誌についてである。 それが、おれにとっての「文化らしさ」なのだ。 これに気づいたのはずいぶん前だ。 新しい街に引っ越してきて、そう感じた。 もちろん、そのものを取り扱っている屋、古書店、そっちの方がより「文化らしい」。 会社からの帰り道、寄れる古屋があったときは、「文化があっていい」と思ったものだ。 もっとも、その古屋も潰れてしまった。 街から屋が消えている。 そんなデータは、ちょっと検索したらすぐに出てくるだろう。たぶん。 でも、コンビニにはスポーツ紙と雑誌が置いてある。文化だ。 活字だけが文化なのか? もちろん、コンビニには格的な哲学書だとか、古典文学全集だとか、最新のコ

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    shirosso
    shirosso 2021/05/17
  • インターネットは明るくなってしまった

    ライフログ これを「ラフロイグ」と誤読したやつはおれと友達だ。 友達じゃないかもしれないが、同じくスコッチ好きではあるだろう。 しかし、おれは今ここで、スコッチの話をしたいわけじゃない。ライフの話をしたい。 「ライフ」ってなんだ。「Life」だ。で、「Life」ってなんだ。 人生であり、生活だ。 おれは英語をよく知らないので正しいことを言っているつもりはない。 ともかく、英語の「Life」は人生、生活、それに生命を全部含んだ単語だろう? おれはいまだに、おれの大好きなデヴィッド・ボウイの「Life on Mars?」が「火星の生活」か「火星の生命」かわかっていない。 訳せるものではなく、そのどちらであるかもしれない。 セーラームーンはダンスホールでファイトしますか? で、おれが言いたいのは、このごろネット上の読み物として、自らのライフを語っているやつが少なくなったんじゃないか、ということだ

    インターネットは明るくなってしまった
    shirosso
    shirosso 2021/03/15
  • 挨拶するたびに『HP』が減っていく人の話

    私はブログや書籍でたびたび「挨拶はとても大切」「社会適応の基礎だから、挨拶はできるようにしましょう」と述べてきた。 挨拶は、最低限の言葉でお互いの心証を保ち、不信が発生する確率を減らせる便利なシグナルだ。 だから挨拶は社会に適応するために最初に覚えることとなっているし、どこの国にも挨拶がある。 そういう便利なシグナルをみんなが用いているものだから、挨拶ができない人は挨拶ができる人に比べて心証を保ちにくく、不信感を持たれやすい。 挨拶ができない人は、ただそれだけで社会適応のハンディを抱えているにも等しい。 挨拶するたびに”HPが減少する”人がいる だけど、挨拶って当に誰にでもできるものだったのだろうか? どこの国にも挨拶があり、誰もが当然のように用いているからといって、それがノーコストとは限らない。 便利なシグナルだからといって簡単なシグナルだとも限らない。 挨拶が当たり前になっているから

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    shirosso 2021/03/09
  • 大学の恩師に教わった、「なにがわからないか、わからない」ときの質問のしかた。

    「恩師」の意味を「人生全体に渡って、大きく影響を及ぼす程の薫陶を受けた人」と定義した場合、私には恩師と言って良さそうな人が二人います。 一人は、小学校の3年から4年の時に担任をもってもらったH先生。 もう一人は大学の専門課程、国語学研究室でお世話になったS先生。 H先生については、人生の選択に関わる重要な示唆を色々と頂いたなーと思っていて、例えば昔この記事で書いたんですが、 忍者ハットリくんが、私の人生を大きく変えた、という話。 「ファミコンの忍者ハットリくんに巻物が出てきてかっこいいから、物の巻物にも触ってみたい」 と素っ頓狂なことを言い出した私に、 「巻物は大学行かないと触れないよ」と答えて、さり気なく「大学=巻物」という刷り込みを行ったのがH先生です。 多分私、この教えがなかったら大学行ってませんでした。 上記の記事でも書いた通り、私は大学での専攻として、「巻物に触りたいから」とい

    大学の恩師に教わった、「なにがわからないか、わからない」ときの質問のしかた。
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    shirosso 2021/02/08
  • 「判断できないことを、判断しない」のなにが悪いのか。気にすることはない。

    インターネットには膨大な量の情報が溢れている。 日々、新しい情報が押し寄せてくる。 そして、インターネットより前の時代とは違い、われわれはそれらに対するレスポンスを表明できる。 情報の海に溺れている。 われわれは常に、あるニュースに対するレスポンスを求められているといっていい。 ああいう意見、こういう意見、あんたはどっちに賛成なのか? どっちを攻撃するの? どっちを庇うの? 是非を問う。挙手を願う。 常に選択に迫られている。 だがちょっと待ってほしい、そこで即断即決して旗幟鮮明にする必要があるのか? 当に選択する必要があるのか? だれの言葉だか忘れたが(当に忘れた)、「問いに対する即断を迫るものは、そもそもその問いが妥当か疑え」というような意見を見たことがある。 おれはそれでいいと思う。問いそのものを疑え。 即断しないことによって、あるいはそのことについて言及しないことによって、「おま

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    shirosso 2020/10/02
  • 「消防団はムダ」「コロナ対策は不要だった」という人たちは「システム保守費用はムダ」とか言っちゃう人たちと同じでは。

    ホーム > 「消防団はムダ」「コロナ対策は不要だった」という人たちは「システム保守費用はムダ」とか言っちゃう人たちと同じでは。 この記事で書きたいことは、以下の6点です。 ・「消防団の活動は無意味」という話を読みました ・消防団の活動の意義を測る為に、3ヵ月の期間で判断しちゃうのはちょっと乱暴だと思います ・それ以前に、「過去の一定期間何もなかったから、この防災費用無意味」という議論はそれ自体妥当ではないです ・システムの保守やメンテの費用と通じるものがあるよね ・保守切る時は、「過去に何もなかった」ではなく「何かあった時にかかるコストと浮いたコストは見合うのか」で判断しないといけないよね ・諸葛亮は軍師としてアナーキー過ぎでは(注:コーエーの初代三國志の話) よろしくお願いします。 さて、書きたいことは最初に全部書いてしまったので、後はざっくばらんにいきましょう。 はてな匿名ダイアリー

    「消防団はムダ」「コロナ対策は不要だった」という人たちは「システム保守費用はムダ」とか言っちゃう人たちと同じでは。
    shirosso
    shirosso 2020/06/11
  • 急にリモートワークが始まった時起きる、キツい変化を目の当たりにしている。

    皆さんこんにちは、しんざきです。 最近は自宅にこもって子どもたちとアナログゲーム三昧をしたり、イース9をクリアして感動してたりしました。 イース9めっちゃ面白かったです。 ところでしんざきは、仕事で中間管理職的なことをしています。 皆さんご存知の通り、社会は色々とエラいことになっていまして、私の職場にも先々週くらいからその波が押し寄せてきました。 具体的に言うと出社を原則的には避けることになり、ほぼ社員全員が在宅勤務をする形になりました。 取り敢えず大急ぎでwebミーティングやチャットアプリの整備が行われて、各人自宅で最低限の連絡は出来る体制になりました。 あまり細かいことは書けないんですが、諸事情でリモート環境の整備具合にかなりのムラがあり、リモートでもそれ程困らずに仕事が出来る人と、何をすればいいんだ状態になっている人がいます。 まだなかなか、「全員が会社と同じ仕事をリモートで出来るよ

    急にリモートワークが始まった時起きる、キツい変化を目の当たりにしている。
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    shirosso 2020/04/13
  • 医者の僕でも、コロナウイルスをナメていたが、間違っていた。 | Books&Apps

    2月当初は「インフルエンザとたいして変わらん」とみんなが軽く見ていた新型コロナウイルスで世の中はてんやわんやである。 ニューヨーク市場のエブリデイ・サーキットブレイク、600兆円にも及ぶ量的緩和、そして世界同時鎖国、そして恐らくの東京オリンピック延期・・・ 正直、書いてるだけで世紀末感がハンパない。 仮に第三次世界大戦がおきても、ここまで悲壮なことにはならないんじゃないだろうか。 それぐらいにはスケールが桁違いである。 一年前にこんなことが起きるだなんて、誰一人として考えていなかった。 ナシーム・ニコラス・タレブが言うように、まさしくブラック・スワンはあったのだ。 私達がいま、間違いなく後世に語り継がれるであろう瞬間を生きているのは間違いない。 正直いうと、ぼく個人としては性根では未だに新型コロナウイルスの事をそこまで恐ろしいものだと思っていない。 いないのだが、じゃあその恐ろしくないもの

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    shirosso 2020/03/18
  • 共感は大事。だが「共感能力」が高すぎると、共感できないことへの認識が歪む。

    映画「ジョーカー」が大ヒットしている。 この物語はダークナイトで悪役として描かれたジョーカーが何故うまれたのかを、昨今の政治情勢と絡めて描いたものだ。 劇中では、上級国民/下級国民とも揶揄される先進国での2つの民が対称的に描出されており、実に上質なダークファンタジーとして完成している。 まだの方はぜひとも映画館であの独特の空気を身にまといながらみて欲しい。あんな空間はなかなか体験できるものではない。 豊かな民と貧しき民のような対立構造を絡めた映画評に関してはもうかなり書きつくされている感があるので、今回はそれとは別の視点からこの映画を眺めていこう(以下ネタバレが嫌いな人は注意) <参考 映画『ジョーカー』が描いた「下級国民の反乱」(橘玲)|NEWSポストセブン> おそらく、この映画は10年前に出ても誰も理解できなかっただろう。 この映画の主人公であるアーサーはいわゆる先進国におけるプア・ホ

    共感は大事。だが「共感能力」が高すぎると、共感できないことへの認識が歪む。
    shirosso
    shirosso 2019/11/02
  • 若手は、まず何よりも先に「問題を抱えない人」を目指そう。

    どうもしんざきです。最近は、モニターの前で髪の毛をがしがししながらDBクエリをチューニングする仕事で専ら生計を立てています。 モニターを威嚇していると人が近寄ってこなくなるのが最近の悩みです。 四月から新社会人になる皆様、調子はいかがですか? 働く直前ってことで無理して遊んで派手に体調崩したり、学生最後と思って酒飲みまくって急性アルコール中毒になって救急車呼ばれたりといった事態にはくれぐれもお気をつけ頂ければと思います。経験談に基づく老婆心からご忠告申し上げます。 しんざきが、毎年新入社員の方に、まず口をすっぱくしてお願いしていることについて書こうと思います。 会社という組織で仕事をするにあたって、何が重要になるかってそれは圧倒的に「言語化」と「共有」です。間違いありません。 つまり、自分のしていること、自分が抱えている課題、問題、進捗の不調やら何やらを、ある程度整理して「伝えられる内容」

    若手は、まず何よりも先に「問題を抱えない人」を目指そう。
    shirosso
    shirosso 2019/03/26
  • 「無理だったら逃げていい」という言葉は、子供を「戦うべき時にはちゃんと戦える子」にした。

    大した話ではないんですが、ちょっと個人的な所感を書かせてください。 しんざき長男、10歳。小学4年生。将来は電車の運転手になることを固く決意している、清く正しい電車少年です。 先日、長男の夏休みの宿題が終わりました。全て終わったのは8/24でした。 なんか長男が通ってる小学校は25日から始まるそうで、「8/31に泣きながら宿題追い上げ」という風物詩も最近はあまり聞かない言葉になりつつあるんですかね? なんにせよ、長男にとっては8/24が宿題のタイムリミット、デッドラインだった訳です。 実を言いますと、今年の長男の夏休みの宿題は、ある意味で破綻プロジェクトでした。 以前、こんな記事を書きました。 夏休みの宿題進捗管理をIT化したら子供が凄くやる気出した話 2年前の話です。この年の夏休み、私は長男に初めて「タスクを細かく切り分ける」「計画を立てる」「計画を見直しながら進める」というノウハウを伝

    「無理だったら逃げていい」という言葉は、子供を「戦うべき時にはちゃんと戦える子」にした。
    shirosso
    shirosso 2017/08/31