原子力規制委員会が示した新安全基準骨子案に現時点で適合している原発は一つもないことが、朝日新聞の調べでわかった。適合のめどがたっていない原発も東京電力福島第一原発を除く全国16原発のうち、9原発に上った。7月に始まる規制委の安全審査に向けて各電力会社は安全対策を実施したり、準備を進めたりしているが、原発の再稼働は当面できない見通しだ。 原発をもつ電力会社10社に福島第一を除く全国16原発について、福島原発事故後に着手した安全対策の進み具合をアンケートした。 国の新安全基準骨子案で必要とされた安全対策で最も整備が遅れているのは、原子炉格納容器のフィルター付きベントだ。すべての原発で未設置だった。工事を始めたのも、東電柏崎刈羽の2基にとどまる。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込みログインする(会員の方) 無料会員登録はこちら朝日新聞デジタルのサー