私が初めて長期間日本に滞在したのは2012年の冬でした。娘たちと目黒の公園を歩いていて、四角く区切られた木の板が設置されているのを見ました。数週間後、そこにポスターが貼られ始め、政治家が選挙公約を掲示できる場所だったことに気付きました。 米国ではもう当たり前のことだったので、日本の政治家がオンラインで政治活動を行えないと知って驚きました。事実、オバマ大統領はソーシャルメディアを効果的に活用したことで、18~24歳の有権者の票をあれほどまで多く(ほとんどの投票場所で約70%)獲得できたと言われています。 もちろん、選挙でインターネットを活用するのは政治家だけではありません。悪用しようとする人がいるのも事実です。オンラインでの選挙活動を悪用しようとする人は、主として(1)政治的ハッカー、(2)組織的犯罪、(3)スパイ――の3つのグループに分類されます。 政治的ハッカーとは、政治的な意図があって