「客先を訪問すると、先方のパソコンを拭きながら営業する」「顧客が本社を訪れると、全社員が一列になって出迎える」――そんなSIerがあると聞き、この夏、山形市を訪れた。噂の会社は、社員数55人、売上8億8100万円の中小SIer。独特の営業スタイルは、社長の信念を体現したものだった。 就業時間は8時30分~17時30分まで。しかし、社員はそれより早く出社して本社ビルの前に集合する。8時25分、集合した社員は輪を作り、そこでラジオ体操を始める。それが済むと8時30分に全体朝礼を開始。まずは社長を筆頭に全社員の出欠を確認し、次いで前日の売上や目標達成率などの実績、その日の来客予定、前日受けたクレームなどを20分かけて報告する。その後の10分間で部門別の朝礼を実施し、社員は9時から仕事を始める。 さらに、月に1回の頻度で「環境整備の日」を設けている。環境整備の日には、全社員が通常の出勤時間より1時