台北で記者会見する陳光誠氏=24日、鵜飼啓撮影 【台北=鵜飼啓】中国で軟禁され、今は米国に滞在する「盲目の人権活動家」陳光誠氏が台湾を初めて訪れ、24日記者会見を開いた。陳氏は指導者を民主的に選んでいる台湾を評価し、「民主主義が華人世界にそぐわないという中国共産党の言い分は破綻(はたん)している」と訴えた。 台湾の人権団体が招いた。23日夜に台湾に到着、7月11日まで滞在する。立法院(国会)や台湾大学などで講演するほか、国民党の一党支配下だった1979年に反体制運動が弾圧された「美麗島事件」の現場も訪れる予定だ。 馬英九(マーインチウ)総統は面会の予定はないとしており、王金平・立法院長は会談予定を取り消した。陳氏を招いた団体によると、中国人が台湾を訪れる際に必要な書類の発給に、通常10日程度のところ3カ月ほどかかったという。対中関係を重視する馬政権が中国に遠慮している可能性がある。