位置情報アプリを使い暴走場所を共有、目的地は「インスタ映え」で決定-。スマートフォンの普及など環境の変化や世代交代に伴い、暴走族が様変わりしてきている。兵庫県警交通捜査課などは2019年3~7月、兵庫や大阪で集団暴走し信号無視などをした15~18歳の少年ら計102人を摘発した。その捜査過程で見えた、近年の暴走の形態とは。(堀内達成) 「最近の暴走族は、友達がいる場所が地図で分かるスマホのアプリを使っていますね」と県警担当者が明かす。バイクで数人が走り始めると、アプリでその動きに気付いた仲間が同じ方向へと走りだす。さらに、別の仲間も「俺も」と次々合流していくのだという。 かつて暴走族といえば、所属するチーム名を誇示し、固定メンバーが数十人単位で、日時を決めて走る形態だった。それが近年は、インターネットの会員制交流サイト(SNS)で緩やかにつながり、その場その場で少人数が短時間走る形が主流に。