Popular Science:インドのプロ短距離走選手であるデュティ・チャンド選手は2013年、女子選手として大会に出場することを禁じられました。チャンド選手が出場資格を剥奪された理由は、ドーピングではありません。また、女性として認められなかったわけでもありません。実際、チャンド選手は女性として生まれ、女性として育ちました。問題は、血中のホルモンにあったのです。チャンド選手の生まれつきのテストステロン値は、男性の標準とされる範囲の数値でした。国際的な規則に従えば、チャンド選手はテストステロン値が女性の基準とされる値に低下しない限り、再び競技に参加することはできないそうです。テストステロン値を適正な値に下げるには、投薬や手術といった治療が必要になります。チャンド選手は選手資格剥奪の決定に対し、スイスのスポーツ仲裁裁判所(CAS)に異議申し立てを行い、2015年3月に同裁判所の審理に出廷しま