4月は新入社員が入って来て、各企業はその教育に力を入れていることだろう。この新人教育の目的は何なのだろうか?スキルを上げるとか、知識を詰め込むとかいったことではないだろう。何といっても自分の会社の理念や方針、文化風土をたたき込むことなのであろう。 ただ、いまや終身雇用制もくずれようとしている時代に滅私奉公を要求するわけで、最初に入った一社に忠誠を尽くすことが受け入れられるのだろうかと思ってしまう。たしかに急成長した会社が大量の人員を採用するようなケースでは必要かもしれないがどうも違うような気がする。 さらに、ここでちょっと待てよと思ってしまのが、あなたの会社で必要な人材とはと聞かれた経営者が、「自主性をもって一人で何でもやれるような人」なんて答えるように、一方で経営幹部になるような優秀な社員になれということも同時に要求していくわけで、そのことと会社への忠誠とが矛盾しないかということである。