木村カナさん(文筆業) こんにちは、木村カナです。 毎年、夏になると、怖い話が読みたい気分になりませんか? 寝苦しい熱帯夜に、涼を求めてホラーでオカルトなまんがを読んだら、あまりの怖さに背筋が凍って、逆にいつまでも眠れなくなってしまう、そんな暑気払いもまた一興......!? 妖怪がとにかく大人気の昨今ですが、恐怖まんがと言うと、わたしは妖怪よりも幽霊が登場するまんがを思い浮かべます。と言うよりも、子どもの頃ならともかく、今となっては、妖怪はもはやそんなに怖くないかも......『ゲゲゲの鬼太郎』のアニメシリーズなどの影響で、人間びいきで正義派、外見もかわいらしくデフォルメされている妖怪キャラクターたちのイメージが、すっかり定着しているせいもあるのかもしれません。 そんな妖怪に対して、幽霊というのは、今でもやっぱり恐怖の対象です。死んだ人間の生前の思念だけが理不尽に残っていて、生きている人