デーモンは、ワークの中でしっかり直視し、存分にもてなしてやることで満足して消える。その代わりに「なかま」(心理学用語ではイマジナリー・フレンド)が出現し、それまでデーモンの隠し持っていた智慧を与えてくれるようになる。 私が最も気に入っているのは、最終的に「私」はこの「なかま」と一体になり、空(くう)の安らぎの中に消えていくというところだ。私はそれまで、生活の中で深い安らぎや安心感を得るのに困難を感じることが多かった。しかしデーモンワークの最後では、いままで体感したことのないような平安を感じることができたのだ。 こんな体験もあった。あるとき、自分をいつも振り回す「不安」を扱ってみようと思い、「不安のデーモン」をイメージしてみた。すると、目の前に浮かんでくるのがなぜか母の姿なのだ。普段は何かしら特異な化け物の姿が浮かんでくるので、気のせいかと何度も振り払ってみても、どうしても母の姿が浮かんでく