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文化庁が14回にわたって実施してきた「電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議」の結果報告が行われた。争点の1つとなっていた出版社への著作隣接権付与については広く意見を聞くべきとして継続審議扱いとなった。 文部科学省は1月10日、外局の文化庁がこれまで14回にわたって実施してきた「電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議」の結果報告資料を公開した。争点の1つとなっていた出版社への著作隣接権付与については、電子書籍の製作や流通に係る中小事業者や配信事業者、一般の電子書籍サービスの利用者(読者)の意見も踏まえて結論を出すべきであるとして継続審議扱いとなった。 この検討議会は、2010年3月から6月に掛けて総務省、文部科学省、経済産業省が合同で開催した「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」の流れを汲むもの。同懇親会は電子書籍の利活用の推進に向けた検討を行
紙版が100万部を突破、12のストアでほぼ同時発売された電子書籍版も空前の売り上げを記録した『スティーブ・ジョブズⅠ・Ⅱ』(講談社)。同書は内容のすばらしさもさることながら、「紙でも、電子でも」買える環境を新刊刊行と同時に広範に提供した初の書籍としても、後世に語り継がれるものになりそうだ。 だがそのことは同時に、従来の電子書籍の世界からは見えなかった課題も、あぶりだすことになった。紙と電子の書籍を横断検索できる「ブック・アサヒ・コム」の運営に携わる経験から、また発売日に複数の電子書籍ストアで同書を購入した個人的体験から、現段階でわかっていることを報告したい。 中心的なテーマは電子書籍の「探しにくさ」である。 電子書籍版『スティーブ・ジョブズ』の例から考える 発売前後の経緯を簡単に振り返ってみよう。各種報道によると、講談社は同書を当初2011年11月に発売する予定だったが、10月5日のジョブ
スキャン代行業者に対して著作権者がとうとうアクションを起こした――浅田次郎氏、大沢在昌氏、永井豪氏、林真理子氏、東野圭吾氏、弘兼憲史氏、武論尊氏の7名を原告とし、スキャン代行業者2社に対し原告作品の複製権を侵害しないよう行為の差し止めを求める提訴が12月20日に東京地方裁判所に提起された。 訴状で被告となっているのは、「スキャンボックス」を提供する愛宕と、「スキャン×BANK」を提供するスキャン×BANKの2社。全事業の差し止め請求ではなく、あくまで訴状にある原告作品群に対する複製行為の差し止め請求となる。損害賠償の請求は行われていないが、訴訟費用は被告の負担とする旨が訴状に記されている(訴訟物の価額が1120万円となっていることを付け加えておく)。 「対象となる作品は訴状にリストされたもので、すべてではないが、気持ちとしては作家についての全作品という認識」(同事案の弁護団の一人、久保利英
完全にこれ金取れる質問だこれー! 質問者うっかりそのコト書こうとしてるライターだったりブロガーだったりするんじゃないの…? ジャーマネ、ジャーマネー! この人お金必要な事聞こうとしてますわよー! で、なんですって? 電子書籍か… 電子書籍にはあんまりいい思い出ねぇなあ! ま、いいや、ざっくり現状からその市場のプレイヤーから見てどーなるかてけとーにいいます。根拠は適当に調べて! もしくは原稿料持って依頼してね! なんか、電子書籍市場をamazonが支配するかどうかって他の人のインタビューで聞いてる質問いっぱい合ったんですけど、まずそこからでしょうかね。この場合の支配って、流通部分なので、支配されても著者とかコンテンツホルダーにとってはそんなにイタくはないんですよ。今でも、多様性あるとか前提に話している人が多いものの、トーハン、日販、大阪屋(amazonへの卸)とか8社くらいが流通抑えて
期待と失望の2010年――電子書籍元年と言われて 元年(がん-ねん) ある物事の出発点となるような年。(小学館デジタル大辞泉より) 「2010年は電子書籍元年と騒がれたけれど、全然身近なものになっていないじゃないか」「試しにAppStoreで電子書籍アプリを展開したけど全然儲からないじゃないか」 最近、こんな声が聴かれるようになった。はたして電子書籍元年とは幻だったのだろうか? 冒頭に挙げた「元年」の本来の意味を考えれば、言葉の意味のまま、つまり、電子書籍の出発点となった年であることは疑問の余地がない。 けれども、わたしたちの周りを見渡しても、電子書籍を当たり前のように読むスタイルを楽しんでいる人はそう多く見あたらない。ガジェット好きの知己が多い筆者の周りでも同様だ。 筆者は今、国内の電子書籍は胎動の時期と考えているが、ここで2010年4月の開始以来、20回を迎えたこの連載を振り返り、今後
概要 スキャナーズ77は、「1冊77円」を売り文句にする低価格スキャン代行サービス。制限事項は他業者に比べると多く、対象は「B6判・A5判・四六判・新書判、文庫本」に限定されているほか、マンガも非対応、読み取りはグレー200dpiに限定されている。 ファイル名変更、OCR、表紙スキャンも非対応で、サイトにも「割り切ってご利用ください」と表示されている。受け付けは10冊単位で、納品はDVD(オンライン非対応)、裁断済み書籍は処分されずにDVDとともに送り返されてくるため、発送代+スキャン料金に加えて必ず着払い代金が発生する点は注意が必要。 目安となる納期についてはトップページに明示されている。なお試用時は千葉県市川市の業者がサービス提供者となっていたが、本稿執筆時点では有限会社リライアンスパートナー(三重県志摩市)に変更されている。 申し込みから納品までの流れ 申し込みの後、入金と書籍発送を
本をそのまま送ると裁断機でバラバラにした後、スキャンしてPDFデータなどに変換してくれるという、電子書籍時代が始まっているにもかかわらず既存の出版社がノロノロしているその間隙を縫うかのようなタイミングで出現したサービス、それが「BOOKSCAN」です。その舞台裏がどうなっているのかを実際に行って取材してきました。 結論から言うと、2010年4月の設立から約7ヶ月が経過、その間に新規参入業者が山ほど出現しましたが、「BOOKSCAN」はさらなる劇的な進化を遂げて差別化に成功しており、最初の頃からは考えられないレベルに到達していました。正直、わずか7ヶ月でここまでできるのだという意味では、まるで海外のスタートアップ企業のようなスピード感と、アイディアを形にする確かな技術力を感じます。 戦慄すべきその恐るべき舞台裏の中身は以下から。BOOKSCAN(ブックスキャン) 低価格・書籍スキャンサービス
電子書籍の普及に伴って台頭してきた「スキャン代行サービス」。この代行サービスを取り扱う短期連載の第2回は、実際に各業者に発注し、サービスの内容を具体的に検証する。 前回の記事「スキャン代行サービスの現状と内容比較」では、スキャン代行サービスの現状についてお届けした。各社のサービスの概要はサイトの説明ページを読めばおおむね理解できるものの、実際の納品物のクオリティ、および各業者の対応の詳細は、やはり実際に発注してみないと分からないところが多い。 このため今回は、同一の組み合わせパターンとなる書籍を用意し、各業者にほぼ同じ内容で発注を行い、サービス内容の検証を行った。あくまで一例ではあるが、参考にしてほしい。本企画では全部で7社の業者に依頼を行ったが、今回はまず4社、次回で残る3社について、検証結果をお届けしたい。 なお、前回も触れたとおり、スキャン代行サービスは著作権法30条1項にある「その
デジタルマーケティング関連のイベント「ad:tech Tokyo」2日目の10月29日、企業の展示ブースの一角で元ライブドア社長、堀江貴文氏が自身の個人メディアへの取り組みを語る座談会が開かれた。コンデナスト カントリーマネージャーの田端信太郎氏、ターゲッティング社長の藤田誠氏という2人の元ライブドアメンバーを相手に、ブログ、Twitter、メルマガなどについて語った。以下にその発言をまとめた。 堀江氏:個人メディアはライブドア時代からずっと考えていたことです。ブログサービス「livedoor Blog」を開始したのは2003年の暮れですが、そのずっと前から、たとえば当時ライブドア社員だった宮川くん(現Six Apartの宮川達彦氏)は2001年くらいからMovable Typeを自分のサーバにインストールしてブログを運営していた。 ウェブコンテンツというのは毎日、1時間ごととか頻繁に更新
担 こんにちは。ITmediaの担当者です。 シ こんにちは。「ねとらぼ」アイコン用イラストを描いてる無名同人AことシコタホAです。なんだよこのタイトル。 担 ネタがなくて。適当に。意味ないです。 シ そうですか。イラストも何にも思い付きませんでした。すいません。 担 時間ないんで手っ取り早く行きましょう。 シ アタックステップ! 担 あ、バトスピね。アニメは9月から新シリーズだよね。 シ ドローステップ! 担 意味分かってないだろ。 シ うん。2年間アニメ見てるけど、いまだにルール分からんです。すいません。 担 それはそうと最近アイコン絵の更新が滞りがちじゃないですか。 シ すいません。だって描いても俺の同人誌売れないし。 担 そういやiPhoneケースとニンテンドーDSケース用のイラストも描いてもらったっけ。 シ 同人誌の締め切りと重なってて、マジ涙出ました。 担 さすがというか、実物
三省堂書店は8月9日、海外の学術書や長期品切れの書籍などを店頭で印刷・製本して販売するサービス「三省堂書店オンデマンド」を、神保町本店(東京都千代田区)で今秋に始めると発表した。「電子書籍時代の書籍流通のあり方への新しい提案」としており、日本の書籍の海外流通にもつなげる。 店頭でメニューリストから書籍を選び、1冊から注文できる。10分ほどで印刷・製本し、その場で客に手渡すのが特徴。長期品切れの書籍や、洋書・大活字本などの流通量の少ない書籍を手に入れやすくする。 まずは、海外の学術書など100万点と、「Googleブックス」の洋書200万点をラインナップ。詳細は今後発表する。出版社と協力し、電子化済みの日本語書籍もリストに加える予定。客からのリクエストにも応える。 自費出版や、学校・図書館・企業で利用するテキストの製本にも対応。実施店舗も順次拡大するとしている。 オンデマンド印刷サービスはこ
米アップルの新型携帯端末「iPad」が2010年5月に日本国内でも発売され、電子書籍の普及に弾みがついている。消費者にとっては紙の本より安価に買えるなどのメリットもあるが、長年相互に依存してきた出版社→印刷会社→取り次ぎ→書店のネットワークはまさに存亡の危機を迎える。 このため、積年のライバルである大日本印刷、凸版印刷が手を組み、2010年7月27日に業界団体「電子出版制作・流通協議会」を発足させた。電子書籍の波は受け入れたうえで、日本連合として米国勢に対抗する狙いだが、思惑通り進むかは予断を許さない。 早くも書店などから不満の声が上がる 「作家と出版社が形成してきた日本の出版界の長い伝統と信頼関係を尊重した電子出版流通モデルを構築する」。協議会の趣意書は設立目的をこう説明する。大日本印刷によると、1社完結・垂直統合の米国型ではない、日本型の水平分業を守るという意味だ。 米国勢のビジネスを
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