二酸化炭素の増加はすでに世界に影響を与えているが、さらにもう一つ大きな問題を追加する必要があるという。それは、二酸化炭素濃度の上昇によって作物の栄養素の一部が枯渇し、何百万人もの人々の食料不足に繋がることだ。2014年に行われた小麦、米、トウモロコシ、大豆などの主要食品を対象とした実地試験では、大気中の二酸化炭素の量が増加するにつれて、食品の中から鉄分、亜鉛、タンパク質のレベルが3〜17%減少したとしている(Smithsonian.com、Slashdot)。 先進国などの場合、少量の栄養素の減少はさほど重要ではないだろう。しかし、貧困にあえぐ国では乳幼児の発達に影響を与え、子宮内の乳児に害を及ぼす可能性がある。この栄養素の減少が人間の健康に与える影響についての研究が、Nature Climate Change誌に掲載された[PDF]。この分析結果では2050年における二酸化炭素の予想上昇