自民党から、櫛の歯が欠けるように議員が次々とやめてゆく。田村耕太郎参院議員に続いて、長谷川大紋参院議員も離党届を出した。こういう風景は、16年前にも見たことがある。細川内閣ができたとき、「自民党では改革ができない」などという理由をつけて、30人以上が自民党から連立与党に移った。そんな理由は、誰も信じていない。「次の選挙は自民党では闘えない」というのが動機で、理由はあとからつけただけだ。 今回も、離党したのが2人とも参院議員であることが、その理由を物語っている。自民党の存在意義は「与党である」という以外になかったので、野党に転落したら何の価値もない。彼らのスキルは業界と官僚機構との利害調整しかないので、調整すべき利害がなくなると、理念も戦略もない老人集団にすぎない。 自民党の政権構想会議では、政治理念として「小さな政府」を掲げるべきだという意見が多かったが、15日にまとまった第2次勧告では、