2023年のJリーグ・60クラブの指揮官を見渡すと、今季途中まで柏レイソルを率いていた72歳のネルシーニョ監督が去り、現時点での最年長は1957年生まれ・65歳の北海道コンサドーレ札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督だ。 ヴァンラーレ八戸の石粼信弘監督も同じ65歳だが、生まれ年は1958年。「いつの間にか上から2番目になってるね」と本人は苦笑する。 石粼監督は単に年齢が高いだけでなく、経験値も頭抜けている。Jリーグ30年のうち、28年間を指揮官として過ごしてきた人物はこの人しかいない。 「ワシは有名なチームを率いたことはないから」と本人は謙遜しているが、マネジメント力が高く評価されているからこそ、日本各地のクラブからオファーが舞い込むのである。 長い指導者キャリアで特筆すべきなのは、川崎フロンターレ、柏レイソル、札幌というJ1クラブで土台作りに尽力していること。それぞれJ2時代に就任し、柏と