死亡した男性のPCR検査をした国立病院機構西埼玉中央病院=30日、埼玉県所沢市で(本社ヘリ「おおづる」から) 救急搬送先の検査で新型コロナウイルス感染が判明したのに、保健所から自宅療養を求められた埼玉県内の八十三歳の男性が急速に重症化し、四月二十七日に死亡していたことが、遺族らへの取材で分かった。医療関係者からは「重症化リスクの高い高齢者に対する対応としては不適切だった」との声も上がっている。 (佐藤直子) 男性の長男(55)によると、男性は四月初旬から発熱やせき、味覚障害など新型コロナウイルスの特徴的症状が続いたために地元の病院を受診。しかし、解熱薬を処方されただけで自宅に帰された。心配になった男性は、数日後に地元の狭山保健所に「PCR検査をしてほしい」と訴えたが、自宅療養を指示された。
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