子どものころ、バスの最前席に座るのを楽しみにしていた人も多いのではないか。コロナ禍で運転手の感染防止を目的に最前席を使用禁止にするバスが増える中、京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」に、京都市バスで発生した乗客間トラブルへの相談が寄せられた。 相談者は中京区の40代女性。昨春の緊急事態宣言中、息子(8)の通院のためバスに乗り、運転席背後の右側最前席に座らせた。席には「混雑していないときは、ご利用をお控えください」との張り紙があったが、他の座席は空いていなかった。しばらくすると、年配女性から「座るなと書いてあるのが見えないのか」と怒鳴られた、という。 女性は「息子は自閉スペクトラム症で、外見では分からない。遊びに出掛けると思われたのか」と嘆く。「乗客数はバス停ごとに変わり、空席が出れば移動しなければいけないのか。でも降車まで席を立たないでとのアナウンスも流れるし…」と戸惑い、「『混雑』と