2018年9月中旬に発表された米Apple社の「Apple Watch Series 4」。その中には、健康に興味のある人だけでなく、医療に携わる人たちにとってもひときわ注目すべきキーワードが含まれていた。「ECG(心電図)」だ。 ECGといえば、心臓機能をチェックする中心的な測定項目である。つまり、「健康」を通り越して、「医療」の世界での検査を意味する。 FDA認可の直後に発表したApple 今から115年ほど前の1903年。飛行機と同じ年に誕生した「心電計」は、心臓検査の中心的パラメータとして全世界で活躍し続けてきた。古典的という表現も当てはまるくらい、生体情報の中でも最もポピュラーなパラメータの一つといえる。 それゆえに、ECGは「医療」との関連性において法的に規制されている。米国ではFDA(米国食品医薬品局)の認可が必要で、日本では薬機法による規制(クラスⅡ)の対象となっている。