大雨が降り続くと河川の氾濫や土砂災害の危険性が高まります。 今週の九州の大雨でも土砂崩れが発生しましたが、懸念されると伝えられていた「深層崩壊」には至っていない模様です。恐れられている深層崩壊とはどんな災害なのでしょうか。 深層崩壊は数年ないし十数年に1度の割合で発生していますが、最近では2011年9月に台風12号による1000mmを超える大雨で発生した「紀伊半島大水害」の深層崩壊が知られています。このときは土砂崩れ3,077ヵ所のうち76ヵ所が深層崩壊と確認されていますが、流出土砂量1億立方(東京ドーム80個分)の8割が深層崩壊によるものでした。 いかに深層崩壊の規模が大きいかわかります。一般的な土砂崩れは「表層崩壊」といって50cm〜2mの厚さの表土層が崩れる現象ですが、「深層崩壊」は深さ数十mにおよぶ岩盤も崩れるため規模が大きく甚大な被害になりやすいのです。奈良・和歌山・三重の3県で