民主党の進める「新年金制度」の原案が明らかとなった。全国民加入の所得比例年金が新設され、保険料率は15%に設定されるという(2010年5月25日付毎日新聞)。 この仕組みがどういうものかは、以前書いた入門編を読んでもらうとして、これによって明らかとなった矛盾について、多少細かく説明したい。 >>29歳の働く君へ・記事一覧 厚生年金、「事業者負担」含めると元本割れ? 年収500万のサラリーマンA氏と、自営業のラーメン屋B氏がいたとする。前者は第2号被保険者(以下厚生年金)で年間約75万円の保険料を、後者は第1号被保険者(以下国民年金)で年間約18万円の保険料を支払っているとする。 ちなみにA氏は、労使折半で給与明細上は37万5千円、事業主負担分37万5千円となっているが、これは以前書いたとおり、実質的な本人負担だ。 ところが、この事業主負担をうまく使って、サラリーマンの負担を低く見せていたの