イングランド南部の州ドーセットにあるウェイマスビーチ。この地にある海浜公園に住む11羽のフムボルトペンギンたちは、今日もみな一様に同じポーズをとって、訪れる観光客を楽しませています。 ペンギンたちがポーズをとるすぐ横には、彼らによく似た砂でできたペンギンの彫刻が。この彫刻と、彫刻に同調するペンギンたちには、ある秘められたドラマがあったのです。 フムボルトペンギンは普通、南極を住処としています。そのためここウェイマスの日当たりのよいビーチに慣れるまでに、相当の時間がかかりました。また多くの群れに囲まれて生きてきたフムボルトペンギンにとって、11羽しか仲間がいないことも気分が塞ぐ大きな原因となっていたのです。 そんなとき、彼らに転機が訪れました。今年の始めに、ロンドン水族館へ引っ越しする一時的な仮住まいのため、9羽のジェンツーペンギンがウェイマスにやってきたのです。僅か2ヶ月ほどの同居でしたが