爆発音コピペに触発された神林戦闘の影響を受けたので 「振り返るんじゃない」 「なぜだ」 「君は何かを感じたようだが、わたしは違う。わたしにとっては、今のところ、何も起こってはいない」 「ばかな。確かに後ろで爆発が──」 「その目で見たわけではないだろう。背後の風景とは、非連続的なものだ。振り向くよりも先に何らかの方法で破壊痕を見せつける、などの欺瞞工作も考えられる」 「おれ一人の視覚や聴覚を騙すことに意味があるとは、思えない」 「可能性はある、ということだ。それに君一人とも限らん。君かわたし、あるいは両方とも、この状態に陥っているんだ。人為的なものではないかも知れない」 「空間が、おれの、あんたの、認識を撹乱しているというのか」 「もっと単純に、病気の一種かもな」 「あんたはもっと真面目に自分の病気を疑うべきだ」 「健康な人間にしても、自分の感覚しか信じていないものさ。みな異なる主観に生き