この連載の第8回でも述べたとおり、ネットの世界で真実の情報を見つけ出すには、「事象を逐一分析する目」が必要だ。逆に言えば、その目があればウソの情報を楽しむ余裕も生まれてくる。ネットロア(ネットで受け継がれるウワサ)や都市伝説も、本気で信じる人だけでなく、巧妙なウソを楽しむ人間が参加することで、加速度的に知名度を上げていく。 今回インタビューした「虚構新聞社」の社主(管理人)・UK氏も、ウソを楽しむ精神の持ち主だ。「PSPのパチもんを買ってきた父親を息子が殴る」「『萌え』の起源は枕草子」など、本当にありそうな(?)ウソの記事を発信し続けており、一部でカルト的な人気を博している。 偽りの情報を混ぜた記事は、一歩間違えるとクレームの嵐となり、自身が大やけどを負う禁断の果実。それでも、UK氏は「おちょくれそうなら、右も左も関係なくおちょくります」と気楽に構えており、事実、クレームの類はあまり受けて
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