AIにおけるオントロジーはいまや大変幅広い文脈をもっている。AIにおいてオントロジーという用語が受け入れられたのは直接的には知識表現(KR)の分野での知識共有プロジェクトが大きな役割を担ったが、自然言語分野での大規模シソーラスや知識システム開発などとむすびつき、多様な文脈が生まれている。近年はWWWや電子商取引の基礎技術になると注目されている。このため多様なリソースが現在、WWWに公開されている。以下ではWWWでアクセス可能なものを使って、オントロジーの現状を紹介する。 まず知りたいのはオントロジーが何か、ということであろう。これに関しては一つの答えを出すことは困難である。AIの中での歴史的にみればGruberの定義[1-1]がある。GruberはOntolinguaを提唱した人物であり、このころのオントロジー研究推進のシンボル的役割を果たした。現実にオントロジーの研究者が何を考えているか