取材・文◎吉岡洋美 協力◎松本路子写真事務所、地引雄一 1978年末、5人の女性によって結成された日本のオリジナル女性パンクバンド、水玉消防団。1953年生まれの天鼓、1955年生まれのカムラ、1949年生まれの可夜、まなこ、みやもとという、結成当時23歳〜29歳のメンバーたち。そのバンドのはじまりを辿ると、まず1970年代の東京・新宿のとある場所に行き当たる。女性たちだけで運営されたというカフェ「ホーキ星」である。話は彼女たちの出会いの場となったここから始まる。 女による女のためのカフェ 1976年、新宿2丁目の古い木造二階建ての一軒家を改造し、作られたという「ホーキ星」。その目的は “女たちが集える場”。1階は食事も出来てお酒も飲めるカウンターとテーブルを配したカフェ、2階の畳の間は多くの女性関連本やイベントチラシが置かれ、お茶を飲んでくつろぐことも出来るが、フリースペースとして女性に