欧米先進国では、農家は人口の1%程度しかいない。世界一の農業国アメリカでも同様。しかもそのわずかな農家が、アメリカどころか世界に大量の食料を輸出する始末。一人当たりが耕す農地は広大。こうした大規模農業を進めたら、農業生産はずっと効率化できるように思える。しかし。 もし農業以外にめぼしい産業がない国でアメリカと同じ大規模農業を展開したら、悲惨なことになるだろう。なぜか。非農業の産業がないため、農業をやめても勤め口がない。農業以外の仕事で稼ぎようがない。 そう、欧米先進国で農家が1%しかいなくてもやっていけるのは、99%の人々が非農業で稼げるから。非農業が元気だと、農業が大規模経営にすることが可能。農業をやめても雇ってくれる会社があるから。 しかし、農業以外の産業が育っていない国で大規模農業を行うと、農業で人が要らなくなる。しかしその人たちは行き場がない。非農業の産業がないから、誰も雇ってくれ