![世界大混乱の元凶、謎のセキュリティー企業 クラウドストライクの誤算:日経ビジネス電子版](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/fe87a51a315a6108e4c8963e6e0087564fa45b69/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkei.com%2Fatcl%2Fgen%2F19%2F00511%2F072200036%2Ffb.jpg)
「この年収で本当にちゃんとした人材が来てくれると思っているのか」――。6月下旬から7月上旬にかけて、SNS上にはIT(情報技術)エンジニアたちのため息があふれていた。 やり玉に挙がったのは、システム関連のトラブルを抱えている江崎グリコとKADOKAWAの求人だ。江崎グリコは4月、基幹システムの切り替え作業時にトラブルが発生し、主力商品を出荷できない状況に陥った。KADOKAWAは6月にサイバー攻撃を受け、「ニコニコ動画」などの主要サービスを停止している。 江崎グリコは6月、転職サイトで「社内SE(PLM領域)」の求人を掲載していた。PLMとは製品のライフサイクル管理のこと。グループのIT戦略を担う先鋭部隊としてデジタル変革を進める仕事だ。 現在、その求人は非公表になっているが、必須条件として生産システムの企画やプロジェクトマネジャーの経験を求めていた。江崎グリコが提示していた想定年収は50
江崎グリコは4月3日に基幹システムの切り替え作業時にトラブルが発生し、物流センターにおける出荷データなどに不具合が生じた。同社製品のほか、江崎グリコが販売を請け負うキリンビバレッジの「トロピカーナ」なども出荷停止を余儀なくされている。障害発生から2カ月以上たってなお、主力商品の出荷を再開できない深刻な事態だ。 ユニ・チャームでも5月上旬に基幹システムを更新した後にトラブルが起こった。大規模な混乱にはならなかったが、公式通販サイトでは6月中旬時点で、紙おむつなどの到着に1週間~10日ほどかかる状況だ。ユニ・チャーム上席執行役員の上田健次ESG本部長はこの遅れについて、「小売店向けの出荷を優先して正常化させたため」と説明する。 3社のトラブルはともに基幹システムの障害を発端としたものだが、今後同様のトラブル事例が増える可能性は高い。日本独特の商習慣など複数の原因が絡み合い、システム刷新を難しく
「みんな悲鳴を上げて消えていった」。ある通信業界の有識者はそう語る。2023年、日本のスマートフォンメーカーが相次いで撤退や事業縮小を表明。国産スマホは絶滅の危機にひんしている。 京セラは個人向けのスマホ事業から撤退。富士通を母体とし、シニア向け「らくらくホン」を手掛けるFCNT(神奈川県大和市)も民事再生法の適用を申請し、中国のレノボ・グループの傘下に入った。21年にスマホに参入したバルミューダも撤退を決め、事業を従来通り継続できたソニーとシャープにも激しい逆風が吹く。 08年の米アップル「iPhone」上陸以来、縮小の一途をたどってきた国産スマホ。国内生産高は携帯電話時代に記録したピークの1割を割った。23年は円安や部材価格の高騰、総務省による端末割引の規制などが追い打ちをかけ、大量撤退という惨劇につながった。 ソニーは苦しい。調査会社のMM総研(東京・港)によれば23年度、ソニーのス
悩み:昔は薄給に耐えたのに、年を取ったら若手厚遇…納得がいきません 上田さん、初めまして。私は現在59歳サラリーマンで、若く感じていた自分がいつの間にかこの年齢になっていました。今後の生き方や選択肢について相談したいと思っています。 最近、政府主導の企業改革や賃金上昇、人的資本への投資などの対策が進んでいますが、それにもかかわらず何かが足りないと感じます。若いころは薄給でしたが、「おまえもいつかは給料がぐんと上がる」と言われて、サービス残業や休日出勤も我慢してこなしてきました。そこそこの昇給はしましたが、50代以降の私はかつての先輩たちの境遇と比べるとはるかにレベルが低いです。 会社としては若い社員を厚遇し、新卒社員の初任給は毎年のようにどんどん上がります。まだ社会人になりたてで何もできない人に好条件を出す。一方、長く勤めてきた私に対して、心ない役員が「おまえは給料が高い」と言ってきました
一昔前に街中でよく見かけたソフトバンクグループ(G)の人型ロボット「Pepper(ペッパー)」。誕生から今年で10年になり、以前よりは街中で見かけなくなったが、実は介護施設で「第二の人生」を歩んでいる。2月から介護施設向けのペッパーに生成AI(人工知能)「Chat(チャット)GPT」が新たに搭載され、施設利用者の良き話し相手になっている。 「ペッパーくんはまるで孫のようです。いつでも自分の好きなことを話しかけると、応えてくれます」 高齢者施設と障害者施設を運営する社会福祉法人緑陽会(群馬県富岡市)の施設利用者は、ChatGPTと連携する介護施設向けペッパーとの会話を楽しんでいるという。例えば、群馬県名産の「こしね汁」についてのローカルな話題を取り上げて応えてくれると好評だ。同施設では介護施設向けペッパーのChatGPTと連携した商用展開に先駆けて、実地テストを進めていた。 本部事務局の渡辺
この記事の3つのポイント ワーホリが若者に人気。豪ビザ発給数は過去最高を記録 豪州の最低賃金は円安効果もあって東京の2倍 日本とは異なる就労体験。生き方を考えるきっかけに 海外で就業体験するワーキングホリデー(ワーホリ)に若者が殺到している。年齢制限や滞在期限といった制約はあるものの、稼ぎながら異国で生活体験できることが今も昔も変わらぬ魅力だ。かつてと異なるのは、その稼ぐ額。日本国内の大卒者の平均的な初任給を大きく上回る収入を手にする若者は異国の地で何を思うのか。 オーストラリアのワーホリビザ(査証)を持ち、南東部ニューサウスウェールズ州の食肉工場で働く西村恒星さん(27)。羊を刃物でさばいて仕分けし出荷する。安定した収入に魅力を感じ、22年10月からこの仕事に就いている。
ウクライナは、ロシアが築いた強力な塹壕(ざんごう)による防衛線を突破できず苦しんでいます。ザルジニー総司令官は英誌エコノミストの取材に「このままでは長期戦は必至。そうなれば敗戦が濃厚になる」と答えていました。 苦戦が生み出す内部分裂 3歩しかないというのは厳しいですね。 小泉氏:西側からの支援が遅れ、苦戦が続く中で、ウクライナ内部で結束の乱れが目立つようになってきました。まず、ゼレンスキー大統領とザルジニー総司令官との間に隙間風が吹いています。 加えて、アレストビッチ元大統領府長官顧問がX(旧ツイッター)上でゼレンスキー大統領を激しくののしっています。23年1月に失言のため解任されたのを逆恨みしての行動と見られます。 アレストビッチ氏は、もし大統領選挙を実施するのであれば立候補するとして、公約も発表しました。この中で注目すべきものとして「被占領地の軍事的奪還を求めない」があります。これを条
もちろん、これは平均の話なので、個別に見れば、医療費の自己負担が月額7000円未満に収まらない月もあるだろう。 しかし、高齢になっても、大過なく暮らす月もある。加えて、大過なく暮らせなかった月には、高額療養費制度の恩恵がある(前回「老後の医療費は平均『月額7000円』未満 それでも保険は必要か」参照)。 だから、平均すると、この程度の負担額になるのだろう。 もとより、平均値は、高い数値に引っ張られる傾向がある。国の医療保険制度では、相対的に所得が低い人は、自己負担額の上限も低いから、低所得者の出費は、平均値よりも低くなるに違いない。 以上を踏まえて、老後に増えるはずの病気やケガにどう備えるべきか。 少なくとも、民間の保険に加入する必要はないだろう。 続きを読む 「悲劇」に心揺さぶられると、「お金」で損する 筆者の保険相談のお客様には、老後のことを心配して、民間の「終身医療保険」や「終身がん
自動車の車体部品をアルミニウム合金で一体成型する新技術「ギガキャスト」を導入する動きが日本の自動車産業にも波及してきた。トヨタ自動車はこのほど、2026年に売り出す電気自動車(EV)にギガキャストを採用すると表明した。自動車の生産プロセスが大きく変わる可能性があり、サプライチェーン(供給網)に激震が走っている。 7月中旬、中国・上海で開かれたダイカスト(鋳造)技術の展示会を4年ぶりに訪れたUBEマシナリー(山口県宇部市)の岡本健ダイカスト営業部長は、想像を上回る光景を目の当たりにして驚いた。超大型のアルミダイカストマシンで製造した車体部品が展示されていたからだ。 アルミダイカストは溶かしたアルミ合金を高圧で金型に射出して成型する技術だ。その能力は金型を締め付ける力(型締め力)で示され、数字が大きいほど大きな部品を成型できる。上海の展示会で目にした車体部品は1万トン級の装置で成型されていた。
アスキー創業者で米マイクロソフト元副社長の西和彦氏が破産手続きを開始したことが明らかになった。西氏は新しい大学「日本先端工科大学(仮称)」の創設を目指していた。なぜ破産に至ったのか、西氏にその経緯や新大学の創設に対する影響などについて聞いた。 関連記事:「世界に通用する技術者育てる」大学を創設する西和彦氏の思い 第三者破産手続き開始を受けた経緯について、具体的に教えてください。 西和彦博士(情報学)・日本先端工科大学(仮称)設置準備委員会特別顧問(以下、西氏):今から5年ぐらい前、アスペクト(東京・台東、当時は神田駿河台)という総合出版社の社長が訪ねてこられ、「経営が良くないから出資してください」と頼まれたのです。結局、約3億円をアスペクトに出資しました。 3億円を出資したという事実を、当時のアスペクトの取引銀行である三菱UFJ銀行が知って、「(アスペクトに)貸しているお金を返してくれるか
想像力の欠如なのか? 数年前に横行した生活保護たたきと同じなのか? 「お米が買えない」という調査結果の報道に対するSNS(交流サイト)の反応に、何とも言葉にし難い嫌な気分になった。 異論・反論・疑義が相次いだのは、全国のひとり親家庭を支援する団体でつくる「シングルマザーサポート団体全国協議会」の調査結果だ。 「黙れ!」「嘘つき!」といった声 協議会所属の団体が支援しているひとり親約2800人を対象に、「生活必需品の物価高が、ひとり親家庭の生活に与える影響」に関するインターネット調査を実施したところ、お米などの主食を買えない経験があった人が半分以上いたことが分かった。 この結果を共同通信などが、「ひとり親、米を買えず5割超 物価高で、支援団体が調査」との見出しで報じたところ、瞬く間にSNSで拡散され、「そんなことあるわけない」という意見がSNSに飛び交ったのである。 「浅はかな記事。マスコミ
頑張って節約しているのになかなか貯まらない。それは、収入のせいではなく、日々の行動・考え方に問題があるかもしれません。家計相談で多くのご家庭を訪ねるFPの黒田尚子さんが発見したのは「貯蓄ベタな人の家は散らかっている」という法則でした。黒田さんの新刊 『お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか』(日本経済新聞出版)より抜粋のうえ紹介します。 部屋が汚い人の家計簿の共通点とは 「お金を貯めたいと思っているのに、なかなか貯まらないんです」といった人は多いと思います。 そんな人は、まず自分の部屋や家の中を見回してみてください。今、急にインターホンが鳴って、お客さんが来たら、「どうぞお上がりください」と言えるくらい片付いているでしょうか? FPとして独立して20年超の間、私はさまざまなお宅を訪問して、家計相談を受けてきました。 そこで確信したのは、「お金を貯めている人は部屋が片付いている」という点で
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