――中国の不動産市場をどうみていますか。 「中国政府はバブルの抑制に動いてきたが、十分な成果を上げていない。大量の居住用アパートの建設が今なお続き、投機マネーが流れ込む。金融機関はますます融資に手を染め、本業が振るわない中国企業も不動産に資金を投じているありさまだ」 「不動産バブルに沸いた1980年代後半の日本と状況は酷似している。我々の試算では、建設コストで見た中国の住宅市場の価値はGDPの300~400%。ちなみに89年の日本はこの数値が約375%だった」 「内陸の地方都市を含め、中国ではいたるところに住み手のいないマンション群が林立している。中国の住宅バブルが歴史に名を残す規模であるのは疑いようがない。いずれ実体経済や金融システムに深刻な打撃を与えるだろう」 ――中国政府は短期金融市場への資金供給を絞りました。 「不動産などの価格高騰を抑えつつ、バブルの崩壊も防ぐという政策