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ブックマーク / blog.nagao.nuie.nagoya-u.ac.jp (4)

  • 長尾のブログ2.0: 会議革命、その後(後編)

    僕は、最近になってようやく自分の間違いに気がついた。 議論のスキルが向上するために最も必要なものは、ツールを使いこなすテクニックではなく、議論への参加意欲だった。 だから、どんな支援ツールを開発して運用しても、参加意欲がわかないのならば、学生たちの議論スキルの向上には結びつかないだろう。 実は、ゼミの成績を決めるときに、彼らの発表数と発言数を用いているのだけど、それがインセンティブになって積極的に参加してくれるかと思ったら大間違いだった。 つまり、参加者の意欲を高めることにもっと注力すべきだった。 どんな会議でもそうなのかも知れないけれど、僕たちのミーティングでは、ほとんど発言しない人がいる。 成績に関係するからたくさん発言してください、と言ってもその直後くらいに、申し訳程度に一度か二度発言するだけで、後はずっと黙っている。 講義じゃないんだから、黙って聞いていればよいというものではない。

  • 長尾のブログ2.0: 権威を壊し、権威を創る

    ネットが破壊したいくつかの伝統的なものの中に学術的権威がある。 マスメディアは大衆の意識を操作するために学術的成果よりもその権威をよく利用した(誤用や意図的な誘導もたくさんやった。ちょっと古いが有名な例は「あるある大事典」)。 そして、マスメディアの腐敗の陰で、ネットが人々の目を覚ますために機能した。 しかし、当然の帰結として、マスメディアが重用してきた権威を疑うことになった(ノーベル賞のみが依然として権威を維持していると思われるのは脅威的である。なぜあの賞だけ世界が一様に評価しているように見えるのか説明できます?)。 確かに、マスメディアにおもねり芸能人もどきとなった知識人(大学教授とは限らない)はたくさんいるし、そういう人たちは深い学問を単純化してみせたり(わかりやすくすることと単純化することは同じではない)、特殊な事例を拡大解釈して一般化してみせたり、結論の出ていないことを言いきって

  • 長尾のブログ2.0: 集合知 VS 集合愚

    最近、月刊アスキーという雑誌の取材を受けた。 実際は取材というより、僕がアスキーの社に行って、雑談とデモをしてきただけなのであるが。 月刊アスキーという雑誌は、ついこの間、かなり大規模な路線変更を行って、僕を含む多くの読者を驚かせている。 僕も最初、新装丁となったこの雑誌を見て、思わず目を疑ってしまった。 なんだか、日経トレンディとかDIMEみたいな、大衆に迎合しまくりなハイテク情報誌に成り下がってしまったという印象を受けた(ワイアード日語版とかbitとか、好きな雑誌がなくなってしまって、数少ない楽しみな雑誌の一つだったのに)。 あまりにひどい変わりようなので、大学での定期購読を中止してしまった。 でも、知り合いの清水さんに頼まれたこともあって取材を受けることにした。 この清水さんというのは、ドワンゴという会社の元社員で、現在は独立してユビキタスエンターテインメントという会社の社長であ

    subarukun
    subarukun 2007/03/03
    ニコニコ動画は集合愚!? 動画を中心に集合知を形成する試みについて、長尾先生が熱く語っている。
  • 長尾のブログ2.0: 議論というコンテンツ

    大変ご無沙汰しております。 昨年の11月にブログ用のサーバーが故障して、データの復旧等に時間がかかってしまい、今日までブログの更新ができませんでした。 また、よろしくお願いします。 これまで、僕のいる研究室では、ずっとミーティング(メンバー全員の参加するゼミ)の記録を取り続けてきた。 それは、ミーティングにおけるコミュニケーション、特に議論を、再利用可能なコンテンツとするためである。 その考えがようやく実現されるようになった。 一部のコンテンツを公開しているので、興味のある人はここから入って見てください。 この実現のためには、ずいぶんと紆余曲折があった。 まず、ミーティングを詳細に記録するということの意義を学生たちが理解するのに時間がかかった。 確かに、いつもレベルの高い充実した内容を話し合っているのなら後で見直してみても役に立ちそうだけど、たいていの場合、学生たちの発表や議論はぐだぐだで

    subarukun
    subarukun 2007/02/27
    ミーティング動画に効果的なメタデータの付与の仕方。システムからデバイスまで、徹底的に研究している。
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