デジタル一眼レフでマクロ撮影する場合、専用のマクロレンズに交換する必要がある。それに対し、いまどきのコンパクトデジタルカメラは、たいてい5cmくらいまで寄れるマクロモードを装備している。一眼レフカメラではちょっと気合を入れる必要のあるマクロ撮影が、コンパクトデジタルカメラでは簡単気軽にできてしまう。 コンパクトデジタルカメラはなぜマクロに強いのか? その理由をちょっと考えてみた。ポイントは「スケール」の概念である。スケールとは、プラモデル好きな人にはピンと来るかもしれないが、縮尺のことである。プラモデルはオートバイなら1/6、自動車なら1/24、戦車なら1/35と言うように、だいたいのスケールが決まっている。この概念をデジタルカメラに当てはめるとどうなるか? 例えば、ぼくが普段使っているリコー「GR DIGITAL II」のレンズの広角端は「ライカ判換算28mm相当」の画角だが、実焦点距離
冒頭から告知で何なのだが、ぼくは今、金沢21世紀美術館デザインギャラリーで「金沢をブリコラージュする。糸崎公朗写真展」という個展を開催している(7月13日まで)。この「ブリコラージュ」という言葉の意味は、連載第1回目でも解説したとおり「既製品の断片を寄せ集め、新たな機能を持つ道具を生み出す素人工作」」というような意味のフランス語で、それがこの連載のタイトルの「切り貼り」という言葉にもかかっている。 ブリコラージュの名手というのは写真界にも少なからずおられるが、その中でぼくが影響を受けた一人が昆虫写真家の海野和男さんだ。海野さんの代表作は何といってもチョウの飛翔の瞬間を捉えたシリーズで、市販の魚眼レンズとクリップオンストロボを組み合わせて撮影されているのが特徴だ。 魚眼レンズはもともと風景撮影用として売られていたもので、それを「昆虫の接写」に使った人は海野さんが初めてだ。またクリップオンスト
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