ここ一年、アジャイル開発の取材がぐっと増えた。アジャイル開発が日本に上陸して10年、記者が追うようになって8年。今ようやく、地に足がついた形で盛り上がってきたと実感している。 そう思う理由の一つは、取材先が多様になってきたことだ。最近は、一般企業や自治体で働くCIO(最高情報責任者)やシステム部長、大手ベンダーの幹部、経済産業省の外郭団体である情報処理推進機構(IPA)などがアジャイル開発を“熱く”語り始めた。 開発プロジェクトにも広がりが出た。数年がかりでの基幹系システム刷新、SOA(サービス指向アーキテクチャ)にのっとったシステム開発、クラウド上でのSaaS型サービスの開発、ケータイ向けのソーシャルゲームの開発などでもアジャイルが利用されている。 記者がアジャイル開発を追い始めたころ、取材先はたいてい小規模のベンダーか技術に長けたリーダーだった。開発対象も情報系システムばかりで、しかも
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