デビュー半世紀の大ベテランがパワーアップしてバッターボックスに立つ――。と言ってもお菓子の話。 駄菓子界のスターとして昭和の子供たちを熱狂させた日本初の当たり付きアイスクリームバー「ホームランバー」(税込み63円)が今月、発売50周年を迎え、記念に濃厚な味わいの大人向け「プレミアムホームランバー」(同105円)が発売されるのだ。 販売元、協同乳業(本部・東京都板橋区)のフローズングループ長、中村博之(43)は「浮き沈みはありましたが、何とかここまで来ました」と感慨深げに話す。ホームグラウンドの駄菓子屋が世の中から消えゆく中、ホームランバーは今も「現役」を貫いている。 ◇ バーに「ホームラン」の焼き印があると、もう1本。「一塁打」のバー4本でも、もう1本。 野球人気にあやかって、このアイデアを考えたのは、1960年の発売当時、同社のアイスクリーム課長だった森三郎(85)。同社は55年、日本初