7-12。 わずかワントライ差で迎えた、ハーフタイムのロッカールーム。エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチは選手たちにこう喝を入れた。 「いいプレーが出来ていない。それなのにたった5点差だ。勝てるぞ」 実際、後半25分に31-10と引き離されるまで、ジャパンにはチャンスがあった。 2トライ2ゴールの14点差までなら、気持ちの面では十分に戦える。しかし「21」点差以上となると途端に気持ちにひびが入る。まして、南アフリカを倒した4日後なら、なおさらだ。 対するスコットランドは初戦。新聞紙上で「新鮮そのもの」と評されるほどである。 やはり、試合開始前からハンディキャップはあった。記者会見、そして選手の話を聞いているうちに浮かび上がってきたのは、「相手に対する情報分析」の時間の違いだ。つまりは、情報戦である。 スコットランドのバーン・コッター・ヘッドコーチは、 「2カ月半、ジャパンの試合をじっと観察