マイヤーのワールドカップでのダウンヒル(滑降)における最高成績は、昨年12月29日に行なわれたボルミオ大会での5位。まさしく伸び盛りのタイミングでの金メダルだった。 冬のオリンピックの中で、男子滑降は「東の横綱」という感じがする。シンプルだが勝つために求められる要素はものすごく多い。時速130kmにもなる高速の斜面をスキーをコントロールしながら滑り降りる筋力はもちろんのこと、一歩間違えば大けがどころか命さえ危うくなる条件の中で「最速」を選んでゆく度胸も必要だし、瞬時に的確な判断を下す頭脳も必要だ。しかも挽回の利かない一本勝負である。 アルペンスキーは高速系種目と技術系種目という分類がなされている。この分類だけをみれば、滑降のような高速系は爆発的なパワーと無鉄砲なまでのガッツが求められるので若い選手に向き、スラロームのような技術と経験がものをいう種目はベテランの選手に向いているように思える。
![ソチ五輪男子滑降の王者は23歳!?ベテラン優位の競技を制した「初心」。(阿部珠樹)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6d8c879dea06abfcee9d89627ff20d5af09c4f2b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fe%2F7%2F-%2Fimg_e7ae6930604e5adc0a0a5dffb22a3d03223071.jpg)