高校野球の秋季大阪大会で、名門PL学園が「監督不在」ながら準優勝し、5年ぶりとなる来春の選抜出場を目指して19日から始まる近畿大会に出場する。2月に上級生から下級生への部内暴力が発覚し、6カ月間の対外試合禁止処分を受けて4月に前監督が辞任、現在も次期監督が決まっていない。このため、部内の上下関係の風通しを改善し、野球経験のない正井一真校長(66)が責任教諭と監督を兼ねてベンチ入りするなど、部内改革が進んでいる。 監督不在の練習は、同校で立浪和義氏(元中日)らと同期だった深瀬猛コーチ(44)を中心に行っている。試合中の投手交代や攻撃時のサインは、ベンチキャプテンの田中俊選手(2年)を中心に選手が話し合って決める。「野球の考え方が統一できているので、サインも出しやすい」と田中選手。大阪大会ではランナーをバントで送るケースが多かったが、決勝の履正社戦では3点差を追う九回に先頭打者が出塁すると、バ