今年から就職活動の選考開始が4カ月遅くなり、学生や企業に混乱が広がっている。インターンシップは昨夏から始まり、実質的な就活は長期化。さらに、理系の学生は卒業研究の追い込み時期と重なり、体育会系は大会や合宿への参加が難しくなったという。企業にとっても負担増だといい、「何のため、誰のための変更?」と疑問の声も聞こえる。 「理系教育の破壊行為」 「長期化した。勉強なんて身が入るわけがない」。就職活動中で都内に住む文系大学4年の男性(21)は、そう話す。インターンシップや業界研究セミナーと称した会社説明会など、就活は事実上、昨夏から始まっているという。 安倍政権は2013年4月、経済界に今年から就活の時期を遅くするよう求めた。大学3年生を勉強に専念させることや、夏前に帰国して就活を始める留学生に配慮し、留学生を増やすのが狙いだ。経団連は要請通り、会社説明会は大学3年の12月から翌年3月に、面接など