6月29日。戦後最大の労働時間規制の緩和となる「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)が国会で可決・成立した。 休憩・休息時間の付与なし、深夜労働、休日労働に関する労働時間規制が全て外され、もちろん残業代も発生しない。 制度の対象者は「高度の専門的知識等」があり、年収が1000万円超の人である。 法律には「高度の専門的知識等」がある人と書いてあるだけで、野党が具体的な業務とは何かを追及しても政府は「法案成立後の省令で検討する」と言うだけで明かされなかった。 ただし、法案提出の根拠となった厚労省の審議会の報告書には「金融商品の開発、金融商品のディーリング、アナリスト(企業・市場等の高度な分析業務)、コンサルタントの業務(事業・業務の企画運営に関する高度な考案又は助言の業務)、研究開発業務等」が例示されている。だが高度の専門的知識を持つ人は金融業やコンサルタント業だけではないし、全ての業種にい