JR東海社長に4月1日付で就任する山田佳臣副社長は5日、読売新聞のインタビューに応じ、リニア中央新幹線計画の建設スケジュールの見直しに着手する考えを明らかにした。 東京―名古屋間の全面開業は、目標の2025年より遅れる公算が大きいとみられる。 山田副社長は、「経営に影響を与えないよう、開業までの時間軸を調整する」と述べ、工事終了時までの収支計画の試算をやり直すことを表明した。早まることは「あり得ない」と明言した。 再試算を行うのは、08年秋のリーマンショック後の景気低迷で、東海道新幹線の乗客が一時、1割以上落ち込み、需要回復にも不透明感が強いからだ。 JR東海は当初、14〜15年に着工して10年間程度で工事を終える目標を立てていた。工事期間を延ばすことで各年度の費用負担を減らすことを視野に入れている。JR東海は、安定経営を保つことで、建設に際して国費の支援を受けないという当初方針は維持する