優れたデザイナーは、よく「デザインは引き算である」という。 単に無駄な部分を削った、ミニマルなデザインだと捉えがちだが、 この言葉の真意は別のところにあるのではないかと思う。 よく効く広告というものがある。効くための条件はいろいろあるが、 ここでは過去の名作「そうだ、京都、行こう。」を取り上げてみる。 (ちなみにこの広告を制作したのは、元・電通、現・シンガタの佐々木宏氏である。 広告表現は、過去のものを含めて、JR東海ミュージアムで見られる。) なぜこれは名作なのだろうか。よく「京都に行きたくなる!」といわれる。 この広告の目的は、(基本的には)京都にいってもらうことだから、成功だろう。 ではなぜ、コピー「そうだ、京都、行こう。」は名作なのか。 毎回ビジュアルとして、京都のきれいな写真が出ているが、これは 気持ちをよみがえらせるための補助的な役割といえるだろう。 で