[ロンドン 20日 ロイター] 世界的な景気後退と金融危機にあえいでいるのは英国に限ったことではない。しかし本格的な通貨危機の危険性に直面しているという点では、英国は先進国のなかで特異な存在かもしれない。 英金融機関に対する投資家の信頼感の急速な悪化、また景気対策の導入で英政府の債務残高が急速に膨れ上がっていることなどを背景に、今週に入り英ポンドGBP=の下落が加速。 こうしたなか、英国の経済情勢や国家財政の急速な悪化で英国のソブリン格付けが引き下げられるのではないかとの懸念がアナリストの間で台頭。「通貨危機」という言葉がささやかれ始めた。 ソブリン格付けが引き下げられた場合、英国への外国からの投資が鈍る可能性がある。英政府は、経常赤字を穴埋めし、金融安定化策を賄う資金を確保するためにも外国からの投資を必要としており、なんとしても避けたい状況だ。 英国はユーロ圏に属していないため、ポンドは