11月29日、ネクスト経済研究所の斉藤洋二代表は、「財政規律への自己抑制を失い、長期金利上昇リスクを抱える日本の現状は、10年前にデフォルトしたアルゼンチンの姿とだぶる」と指摘。提供写真(2012年 ロイター) [東京 29日 ロイター] 世界主要国の長期金利は、10年債において日本が0.7%、米国1.6%、独1.3%と歴史的低水準で推移する。長期金利の1%台の水準は、ジェノヴァ共和国で11年間にわたり継続して以来400年ぶりのことだという。また、1%割れ定着は有史以来初めてだとは、シドニー・ホーマー著「金利の歴史」の教えるところである。 日本は未曽有の政府債務残高を有するものの、史上例のない低金利が、財政破綻の先送りを可能としてきた。しかし、いったん金利が上昇トレンドに入れば、他国の事例からも明らかなように、5%、いやさらに上昇する可能性もはらむ。 財政規律に対する自己抑制を失い、長期金