2018年4月8日のブックマーク (1件)

  • 【科学の先駆者たち】中西重忠・京都大名誉教授 脳科学に突破口、記憶や学習の鍵物質を解明(1/3ページ)

    人間の脳は、どのように記憶や学習をしているのか。この大きな謎に挑んだのが京都大の中西重忠名誉教授(76)だ。情報の伝達役であるタンパク質の構造を世界に先駆けて解明し、脳の仕組みや薬の研究を飛躍的に進展させた。 体の司令塔である脳では約1千億個の神経細胞がネットワーク状につながり、思考や感覚の情報をつかさどっている。この神経細胞は背骨にある脊髄を通じて、全身に張り巡らされている。 脳の情報を体に伝える際は、神経細胞から「神経伝達物質」という化学物質が放出され、これを隣の細胞が「受容体」と呼ばれるタンパク質で受け取る。こうしたリレーを繰り返し、情報は全身に伝わっていく。 記憶や学習で中心的な役割を果たす神経伝達物質が「グルタミン酸」だ。これを受容体がキャッチすると細胞内にカルシウムが流入し、さまざまな分子と結合して記憶や学習が行われる。 グルタミン酸の働きは以前から知られていたが、鍵を握る受容

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