ブックマーク / www.sankei.com (16)

  • 【認知症薬に挑む】(上)「進行抑える」効果の光が見えた 原因物質減少を治験で確認(1/3ページ)

    「脳内に蓄積されたアルツハイマー型認知症の原因物質とされるアミロイドベータ(Aβ)が減少し、症状の進行を抑える効果が確かめられた」 7月25日、米シカゴで開かれていたアルツハイマー病協会国際会議。製薬大手のエーザイと米バイオジェンは、共同開発中のアルツハイマー型認知症治療薬「BAN2401」の臨床試験(治験)で良好な結果が得られたことを公表した。エーザイの株価は学会を前に連日急騰し、公表直前の25日に上場来高値を更新するなど期待の大きさをうかがわせた。 エーザイの小川智雄日・アジア臨床開発部長は「アルツハイマー型を引き起こすと考えられる毒性の高い因子を的確にターゲットとして捉えた結果だと考えている。多くの医療関係者から『勇気づけられる結果だ』という言葉をもらった。開発に弾みがつく」と力を込める。 今回公表したのは、少数の患者に投与して安全性や有効性を確かめる第2段階の治験結果。プラセボ(

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  • 【科学の先駆者たち】中西重忠・京都大名誉教授 脳科学に突破口、記憶や学習の鍵物質を解明(1/3ページ)

    人間の脳は、どのように記憶や学習をしているのか。この大きな謎に挑んだのが京都大の中西重忠名誉教授(76)だ。情報の伝達役であるタンパク質の構造を世界に先駆けて解明し、脳の仕組みや薬の研究を飛躍的に進展させた。 体の司令塔である脳では約1千億個の神経細胞がネットワーク状につながり、思考や感覚の情報をつかさどっている。この神経細胞は背骨にある脊髄を通じて、全身に張り巡らされている。 脳の情報を体に伝える際は、神経細胞から「神経伝達物質」という化学物質が放出され、これを隣の細胞が「受容体」と呼ばれるタンパク質で受け取る。こうしたリレーを繰り返し、情報は全身に伝わっていく。 記憶や学習で中心的な役割を果たす神経伝達物質が「グルタミン酸」だ。これを受容体がキャッチすると細胞内にカルシウムが流入し、さまざまな分子と結合して記憶や学習が行われる。 グルタミン酸の働きは以前から知られていたが、鍵を握る受容

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  • 常識覆し「味を目で見る世界に」 九大・都甲教授、味覚博士の最終講義

    世界で初めて、品の味を測定・数値化する「味覚センサー」を開発した九州大システム情報科学研究院教授の都甲(とこう)潔氏(65)が、3月の定年退職を前に最終講義をした。47年間にわたる大学の研究生活を振り返り、研究を突き進めることの意義や魅力を語った。(九州総局 高瀬真由子) 「麦茶と牛乳と砂糖を混ぜると、コーヒー牛乳に」「プリンに醤油(しょうゆ)を加えるとウニの味」。都甲氏は研究を基に、さまざまな味覚に関する話題を提供してきた。 都甲氏が研究を始めたころ、人間の味覚は主観的なもので、客観的に測れないというのが常識だった。 都甲氏はこの常識を覆した。 舌にある細胞が、味に関する物質を感知すると、微弱な電気信号として神経細胞を介して、脳に送る。この信号を脳が、さまざまな「味」として認識する。この仕組みに着目した。 数十年をかけて、人工皮膜を使って味物質から発せられる電気信号を、コンピューターで

    常識覆し「味を目で見る世界に」 九大・都甲教授、味覚博士の最終講義
  • 【坂口至徳の科学の現場を歩く】甘い物は別腹…食欲を初解明、過食予防へ 阪大、美味の興奮が胃腸を働かす別領域に伝わる(1/2ページ)

    ラット脳の側面観の模式図(A)。赤線で囲まれた領域が島皮質で、味覚野と胃腸自律領野が前後に隣接し、ネットワークを形成する。(B)は 島皮質をほぼ水平に切り出した染色標で味覚野と胃腸自律領野の位置関係がわかる(大阪大学提供) 日常生活で欲が高まるのは、基的には事によるエネルギー補給が不足しているときだ。大脳の奥の視床下部に調節する部位があり、栄養源のグルコースの量(血糖値)などが減少すれば摂中枢が刺激されて空腹と感じる。逆に、血糖値などが高まれば満腹中枢により、欲にストップがかかることは知られている。それでは、「うま味」など好ましい味覚を感じたときに、欲が増すのはなぜだろうか。美家でなくとも体験しているはずの現象の詳細な仕組みが、初めて明らかになった。飽社会の過や肥満による生活習慣病(成人病)の予防に役立つ可能性がある。 大阪大学大学院歯学研究科高次脳口腔機能学講座の姜英

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  • 「ヒトの能力を補強して引き出す研究を」NTT、AI技術の研究300人体制へ

    NTTはAIを活用し、「スポーツで勝てる脳」の解明に取り組んでいる =30日、東京都千代田区(高橋寛次撮影) NTTは30日、AI(人工知能技術を300人体制で研究する方針を明らかにした。さまざまな種類のAI研究を統一ブランドで行い、他社との協業も積極的に進める。この日は都内で、スポーツをする際に人が脳でどのような情報処理を行うかを解明しようとする技術などが公開された。 篠原弘道副社長は30日の発表会で、「NTTグループとして、ヒトの能力を補強して引き出すAI研究を推進したい」と述べた。複数の研究所でのAI関連研究を一つの大きな技術群にまとめ、「corevo(コレボ)」というブランドで行うという。基礎研究から応用を含め、200~300人体制で進める。 NTTグループは6月2、3日に京都府精華町で技術成果披露会を開催するが、それに先立ち、AIに関連する7つの技術を都内で公開した。「スポーツ

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  • 【坂口至徳の科学の現場を歩く】尿から肺がん発見…「匂い」数十万種かぎ分け、迅速・全自動ロボ 阪大、センサー開発に期待(1/2ページ)

    マウスの鼻から嗅神経細胞群を取り出し(a)、直径10ミクロンの穴が40万個空いているスライドグラスに入れて整列させる(b-c)。匂い分子を還流させ、嗅覚受容体が反応すると蛍光を発する(d)。全自動1細胞解析単離装置により光った細胞を単離し(e)、その細胞の遺伝子を増幅して受容体の遺伝子を突き止める(f)=黒田俊一・大阪大学教授提供 匂いはヒトや動物にとって重要な情報源で、周囲の環境の変化を察知するだけでなく、体内の生理作用や感情にも深く関係する。その匂いを感じる仕組みは、匂いの分子を鼻の奥にある嗅覚器官の受容体(嗅覚受容体)が受け取り、その情報が神経を刺激して脳に伝えられ、どのような匂いか識別される。 ところが、地上には数十万種類の匂い分子があるとされているのに、それに対応する受容体の数はあまりにも少ない。これまでのさまざまな動物の遺伝子を解析した研究では、受容体の種類の数はアフリカゾウが

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  • 【理研CDBが語る】空気を読む神経幹細胞…適切な時期・場所に、適切な種類・数の神経細胞を産生(1/2ページ)

    最近、上下の顎の骨のなかに横たわって埋まっていた親知らず4を、歯肉を切開し骨を削って一度に抜歯した。今みなさんが思ったように、私も相当痛い思いをするのではないかと覚悟していたが、全身麻酔薬を用いることにより、無意識のうちに無痛で抜歯することができた。 全身麻酔薬で脳の機能を抑制すると私たちは意識を失い、無感覚になるということは、私たちは脳の働きによって自分たちの周りの世界を認識して日々暮らしていることを意味する。 このような重要な機能をもつ脳はどのように作り出されるのか? 生物学の授業で聞いたことがあるかもしれないが、そのはじまりは多様な神経細胞を作り出すことができる神経幹細胞である。 ヒトの場合、神経幹細胞が妊娠6週目あたりから脳を作るために必要な部品である160億個もの神経細胞を、適切な時期、適切な種類、適切な数、適切な場所に産生することで赤ちゃんの脳は組み立てられていく。 現在私は

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  • 【理研CDBが語る】脳をつくる幹細胞の不思議…ハエ、マウス、ヒトの脳の違いは?(1/2ページ)

    私たちはよく「彼女は個性的な性格だ」とか「彼はライオンのように勇猛果敢だ」と人の性格を評する。それほど脳の働き方は人それぞれ違うのであるが、勇猛果敢な彼の脳が当にライオンの脳と同じであったりすることは決してない。 言い換えると、脳の成り立ちや働きの大枠は遺伝的に決定されているのである。このことは、よく「脳の設計図はゲノム上に書き込まれている」とも表現される。その設計図は何を決めているのであろう? いろいろな動物の脳のでき方を見てみると、確かに動物の脳はそれぞれに特徴的である。同じほ乳類に限ってみても、実験動物としてよく使われるハツカネズミとサルのような霊長類では、ずいぶん脳のサイズや複雑さが異なり、サルの脳の神経の数はネズミの千倍以上ある。 進化の上で近いとされるチンパンジーとヒトとでもずいぶんサイズが違う。こういう観察から、脳のサイズ、つまり脳の神経細胞の数は大まかに言って遺伝的に決ま

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  • 【理研CDBが語る】ビビッと来た相手とくっつく 細胞たちの合コンで何が起きている?(1/2ページ)

    私たちの脳がどれほど多くの神経細胞からできているかご存じだろうか。 その数なんと850億個。それらの細胞が互いに突起をのばして1千兆個もの接続点をつくり、複雑な神経回路を形成している。私は、神経細胞同士がどのような仕組みで正しい相手を選び、接続しているのかに興味を持っている。いわば日の合コンと同じだ。お互いを知らずに初めて出会い、そこで正しい相手を見つけなければならないのだ。 この合コンのメカニズムを解明するのはそれほど容易でない。第一ヒトの脳は大き過ぎるし、複雑過ぎる。そして実のところ、何が正しい接続なのかを、われわれはまだ十分理解していない。 この問題に挑むため、私はマウスの脳を用い、なかでも嗅覚(きゅうかく)をつかさどり、比較的単純な構造を持つ嗅球という部位に着目している。嗅球の僧帽細胞は突起を伸ばし、少し離れた場所にある約千種類もの嗅神経細胞の中から1種類だけを選んで接続するのだ

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  • 【理研CDBが語る】遺伝子と環境の連携が生み出す細胞の運命(1/2ページ)

    人生には、何度か進路の選択を迫られるときがある。あるいは振り返ってみて、あそこが一つのターニングポイントだったと気づくこともあるだろう。 実は細胞も同じだ。例えば私たちの脳の表面を覆い、日常の行動や感覚、言語などをつかさどる「大脳皮質」。始まりはごくごく少数の細胞が、幾度も分裂をしながら、さまざまな進路選択を迫られ、別々の運命をたどった個性豊かな細胞を生み出す。ヒトでは160億個もの多様な神経細胞が整然と並び、個々の細胞が時には数千個の細胞とケーブルで接続して極めて複雑なネットワークをつくる。 大脳皮質の構築原理をひもとくのは難しそうだが、いくつかのルールが見つかっている。 1つめは、タイムスケジュールを守ること。大脳皮質の発生プログラムが始まるとタイマーが作動し、次々に生み出される細胞に時期によって異なる運命が振り分けられていくのだ。 2つめは、後から生まれてきた細胞は、先に生まれた細胞

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  • 【理研CDBが語る】生命の不思議探る知の冒険へ 世界をリードする精鋭たちの研究(1/2ページ) - 産経WEST

    病気になると、正常であることがいかに奇跡的であるかを痛感する。考えてみれば、人の体は何と複雑なことか。数十兆もの細胞(世界人口の数千倍!)がひしめき合いながら体の随所に精巧な組織や臓器をつくり、そこに交通網(血管)や情報網(神経)を張り巡らせて全体の維持と調和を図っている。これほどまでに複雑なシステムがたった1つの細胞から、しかも自律的に生じるとは一体どういうことか。 この壮大な疑問の鍵を握るのは、はるか38億年の歴史が刻まれたDNA。生命はその誕生以来、長い期間を単細胞で過ごしたが、やがて多細胞となり役割分担することをおぼえ、体を複雑化、多様化していった。同時に1つの細胞から体を組み上げる発生のプロセスが必要になり、そのための設計図と手順をDNAに刻んだ。 受精卵に始まる数々の細胞が設計図をいかに読み取り、自らの役割を定め、集団として組織や臓器をつくっていくのか-。この疑問に答えることは

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  • 病気になる前の「先制医療」の講演も 13日まで医学会総会 京都

    医学研究の粋が集まる「第29回日医学会総会2015関西」の学術講演=11日、京都市左京区の国立京都国際会館 京都を中心として関西一円で開催されている「第29回日医学会総会2015関西」のメーン行事の学術講演が11日、国立京都国際会館(京都市左京区)などでスタート。医療関係者を中心に多くの参加者がさまざまな講演に耳を傾けた。13日までの期間中、約3万人が参加する。 11日は開会式に続いて地域医療や生命倫理、新薬開発、リハビリといったテーマで数多くの講演が行われた。人工多能性幹細胞(iPS細胞)などを使った再生医療についてのセッションでは、世界初となるiPS細胞による臨床研究に取り組んでいる理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーら第一線の研究者が登壇した。 12日も、生活習慣病や認知症など身近な問題のほか脳研究や医療ロボットといった最先端のテーマについてセッションが行われる。病気になる

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  • 伝統の名称を継承…新豪華寝台特急の名称は「トワイライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)」(1/2ページ) - 産経WEST

    JR西日は19日、開発中の新たな豪華寝台列車について「トワイライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)」と命名したと明らかにした。3月のダイヤ改正で姿を消す豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」(大阪-札幌)の伝統を受け継ぎ、車体も同じ深い緑色を基調としたデザインを継承。古くからの日の美称「瑞穂(みずほ)の国」を風のように駆け抜ける列車との思いを込めて「瑞風」と名付けられた。ロゴもトワイライトエクスプレスの象徴である天使をあしらいオマージュしている。 まさに日を代表…堂車、あの「菊乃井」村田氏や「HAJIME」米田氏も担当 「瑞風」は10両編成のうち6両が客室で、定員は30人程度。平成29年春の運行開始を目指して開発が進められている。事や酒が楽しめるラウンジカーや堂車を連結するほか、先頭車両にはオープンエアの展望デッキを設ける。JR西の真鍋精志社長は19日、「展望台で外に出て風を感じ

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  • 【世界的科学者の研究人生(4)】ええ加減な大阪はまさに「ゆらぎ」 良い加減を世界に発信したい 大阪大特任教授・柳田敏雄さん(1/2ページ)

    --大阪大学の吹田キャンパスにある脳情報通信融合研究センターのセンター長をされています。筋肉で明らかにした分子の「ゆらぎ」は、脳にもあてはまるのでしょうか 柳田 脳はものを考えるとき、エネルギーを1ワットくらいしか使わない。脳と同じ仕組みをコンピューターでやらそうとしても、神戸の理化学研究所のスーパーコンピューター「京」を使ってもだめなんですけど、あれは3千万ワットくらい使いますので、3千万分の1のエネルギーで働いている脳を、まだコンピューターは再現できない。そういう言い方をすれば、あめ玉一つで半日くらいは動く脳は、人工機械よりも圧倒的に効率がいい。 --それほど省エネだったとは 柳田 脳がどれくらいエネルギーを使っているのかを、休んでいるときと、ものを考えているときとで測定しましたが、ほとんど差がなかった。 --集中するとエネルギーを使っているような気になりますが 柳田 あれは血液が流れ

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  • 【世界的科学者の研究人生(3)】10年間堪え忍んで突き止めた 一発当てりゃもうけもん、の気持ちで 大阪大特任教授・柳田敏雄さん(1/3ページ)

    --人間の分子が人工機械のように動くわけがないという思いから、ノーベル賞受賞者で世界的権威であるハックスレー博士が唱えた首振り説のモデルに異を唱えたわけですね 柳田 そんな偉い人に反対するなんてことは、とてもとても大変なこと。自分の研究人生を棒に振りますから、誰もやらないんです。だけど僕は電気から生物に移った時点で人生を棒に振ってるので、それ以上滑落することはないだろうと。で、迎合することはないと思いました。 --首振り説が間違いだと、どう証明したのですか 柳田 ハックスレーさんは、分子がこういうふうに動けば筋肉のいろいろな柔軟な動きが説明できるっていうモデルを作ったんだけど、直接見てないやろうと。なんぼ偉い人がうまく説明できるといっても、まだ疑う余地はあるだろうと思ったんです。で、普通の頭の人は何を考えるかというと、メカニズムを考えるのではなくて、直接見て計ろうというので、「一分子計測」

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  • 【世界的科学者の研究人生(2)】電気工学科を専攻したが面白くない ミステリアスな生物の世界に移る 大阪大特任教授・柳田敏雄さん(1/3ページ)

    --どのような少年時代でしたか 柳田 子供のころは科学者になろうとか、特別な思いはなく、丹波の田舎でのびのびと、ゆっくり育っていました。中学時代は野球部に入って、夜明けから日が暮れるまで、徹底的にしごかれて、朝から晩まで水も飲まずやっていたんですけど、中学時代に体力に差ができちゃって、野球やっても芽がでないと思ってやめました。 --高校時代は 柳田 昔はのんびりしたもんで、特別に受験勉強というシステムもなかったので、将来のビジョンもなく、3年間を過ごしました。ただ、とにかく丹波から大都会の大阪に出ようと思って、阪大受けたら受かっちゃって、「ラッキー」という感じでした。 --大学では基礎工学部電気工学科に 柳田 その当時は皇太子ご夫結婚されて、テレビが広がっていった時代でした。それで、テレビが直せるというのはかっこいい職業だなあと思って電気工学科を選びました。当時は高度成長期の始まりです

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