◇香川大・石川教授ら講演「薬物治療は一般的、違いや処方に理解を」 発達障害の一つで、注意力や落ち着きに欠け、多動が目立つ「注意欠陥多動性障害」(ADHD)の最新研究を紹介するシンポジウム「ADHDの新展開~壊れた脳内時計への対応」が今月8、9日、高松市内で開かれた。三つ目の症状として注目を集めつつある「時間処理機能の異常」について研究発表などが行われた。【馬渕晶子】 シンポジウムは香川大医学部付属病院子どもと家族・こころの診療部の主催で、石川元(げん)・医学部教授らが講演した。 石川教授によると、ADHDの症状は、経験や知識に基づいて選択や判断できない「実行機能の異常」▽「後で遊べる、ほうびがもらえる」などの考え方ができず、我慢できない「遅延報酬の理解困難」--の二つとされてきた。 しかし、英サウサンプトン大のシュヌガバーク・エドマンド教授が昨年6月、「3時間で作業を終わらせる」などの段取