東京の山の手と多摩のあいだに、20kmもの距離をほぼ直線で結んでいる道路があります。ただ半分はクルマが通れない「自転車歩行者道」です。直線区間はなぜ生まれ、なぜ性質が分かれたのでしょうか。 直線区間が延々続く2つの道路 東京で長い直線の道路は案外少ないものです。鉄道では中央線の中野付近から立川付近まで、約23kmもの直線区間が知られますが、これも敷設されたのが明治時代だったからこそ生まれたものでしょう。 そんな東京に、ほぼ直線が20kmものあいだ続く道路があります。ただし、その中間付近で2路線に分かれ、性質を異にしています。 拡大画像 井の頭通り松原交差点。左は和泉水圧調整所のタンクで、この北側から北西へ直線的な区間となる(乗りものニュース編集部撮影)。 ひとつは、都道の「井の頭通り」です。渋谷センター街付近を起点に北西へ延びる道路で、甲州街道(国道20号)を越え杉並区内に入ると、そこから