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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/cobachican (10)

  • 「MIKUEXPO NY」後方からのライブ報告 - ボカロとヒトのあいだ

    中学生の頃からロックキッズだった僕にとってNYは憧れの街だった。まずなによりも70年代の中頃に輝きを放ったNYパンク、その中でもテレヴィジョンとパティ・スミスは別格で、彼らの1stアルバムである「マーキームーン」と「ホーセス」はそれこそ(もうCD時代だったけど)すり切れるくらい聴いた。タイトでシャープな演奏と熱いのか冷たいのか分からない鼻にかかった歌唱は当時「ロックはヘヴィメタしか認めない」と意気がっていた僕の青臭い主義と感性に揺さぶりをかけ、「ヘヴィーメタルと違って音は細くて簡素なのに何故こんなにも”過激”に聴こえるのだろう。いったい音楽って何だろう?」と今に至るグッド・ミュージック探究の端緒となった。小学生の頃に好きだった歌謡曲、そして当時流行っていたヘヴィメタで僕の音楽遍歴が終わっていたら、「ポップスやロックはキッズやティーンの音楽だよ。もうオジサンの自分とは縁がないね」と余裕かまし

    「MIKUEXPO NY」後方からのライブ報告 - ボカロとヒトのあいだ
  • 初音ミク「レターマン・ショー」出演雑感 - ボカロとヒトのあいだ

    予告通り「レイト・ショー・ウィズ・デイヴィッド・レターマン」に初音ミクは出演しました。時間は番組最後の4〜5分でしたけど、実に堂々としたパフォーマンスだったと思います。英語詞による歌唱でしたが、ほかには特にアメリカナイズされたところもなく、いつものふてぶてしい初音ミクでした。裏方も含めて「踏んできた場数が違う」といった感じでしょうか。7年以上キャリア積んでますからね彼女。ぽっと出の新人じゃない。クリプトン自らの演出なのか、番組スタッフによる采配なのか分かりませんが(たぶん後者でしょう)、スタジオライブの見せ方は非常に優れたものがあったと思います。おそらく収録スタジオは狭いのでしょう。ですがその狭さを言い訳にせず、ギターとドラムをミクの前方に配置するという大胆な策で、来はない奥行きを生み出しました。これによりカメラはギタリスト越しにミクを撮影できることになり、他のカメラにもバンドメンバーが

    初音ミク「レターマン・ショー」出演雑感 - ボカロとヒトのあいだ
    synonymous
    synonymous 2014/10/10
    4分間歌ったという以上の意味付けは、演出する側が持っていたものなのではないか?
  • 初音ミクが米人気番組に出演してしまうこと - ボカロとヒトのあいだ

    2007年以来、ボカロシーンを見続けているので、さすがに、もうちょっとやそっとのことでは驚きません、と余裕ブッこいていたら、また驚かされてしまいました。ミクさん恐るべし。でもいくらなんでもこれは驚くよ! 【MIKU EXPO】『MIKU EXPO in NY』イベント情報更新!&初音ミク全米人気TV出演決定! – 初音ミク公式ブログ 人気TVとは米CBSのトーク・バラエティ「レイト・ショー・ウィズ・デイヴィッド・レターマン」のこと。日の番組に例えると生バンド付きの夜版「笑っていいとも」といった感じでしょうか。いや「今夜は最高!」か。例えが古いか。とにかく「レイト・ショー・ウィズ・デイヴィッド・レターマン」は人気コメディアンであるレターマン氏がホストを務め、ゲストとのトーク、コメディコーナー、歌手やバンドによる生ライブといった構成で送る正味60分ほどの番組。放送開始が1993年なので長寿番

  • ミュージックマガジンのボカロ特集と歴史の空白 - ボカロとヒトのあいだ

    音楽情報誌の権威(といっておく)『ミュージックマガジン』が「10年目のボーカロイド入門」なる特集を組むと知り、発売前から楽しみにしていた僕は今日、期待に胸を膨らまして書店に向かったのでした。 MUSIC MAGAZINE (ミュージックマガジン) 2013年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: ミュージックマガジン発売日: 2013/09/20メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見る うーん・・・・・困った、面白くない。冒頭の「ボーカロイドはいかにして歌うキャラクターになったのか」論は "レコーディング芸術" の視点からボカロ音楽の「新しい/新しくない」部分を捉え直す試みですが、「入門」のわりにはさらっと読めないし、ざっくりと分かるには入り組んでいるし、これを読んで、ボカロ曲に興味を持って、聴きたくなるかといったら、ちょっと難しい。内容は興味深く、同意する点もあれど、導入に

  • マジカルミライレポ「もはやサイリウム振ってる場合じゃない」 - ボカロとヒトのあいだ

    8月30日に開催されたマジカルミライのマジライブ夜の部レポートです。 総評は「もはやサイリウム振ってる場合じゃない」です。 僕の席は西スタンド9列目でした。最後方よりひとつ前の席です。でもはっきりいって当たりでした。遠いのでミクは豆粒サイズですけど、ステージ上方の3つのモニターと2つのサイドモニター、そしてライティングをはじめとする数々のステージ演出すべてがバッチシ見渡せるという、ある意味最上級のポジション。横に拡張したディラッドボードの中をミクが右へ左へと走り回り、ジャンプしてマイク位置に戻るパフォーマンスなどなど、小さいながらもしっかりと目で追えました。その度に「うおーミクさん走った」「うおーミクさん飛んだ」「ミクリンレンの3人が広がって踊っとる」と脳内大絶叫で大興奮。時々サイドのモニターで表情を確認し、上方に映し出されるムービーと歌声が一体となって迫ってくる演出に陶酔したり(特にLN

  • 半年間ボカロブログを書き続けた結果 - ボカロとヒトのあいだ

    ひとことでいうと、開き直るしか先がないと分かった。 いちおう、このブログは「ボカロシーンの外側に向けて発信」などという大層な目標を立てて書きはじめたので、最初は多少なりともニュートラルな視点からの語りを意識していた。でも途中から僕自身の体験を語る場に変わっていった。ボカロを音楽歴史体系に位置づけるとか、国内外の先鋭的な音楽シーンと関連付けるとか、電子音楽の未来を探るとか、アカデミックに文化的な意義とか価値を考察するとか、当初は意欲的だったテーマも当にどうでもよくなった。そもそも僕はミクの声にやられてしまったフェチ野郎にすぎない。「この、人を小馬鹿にしたようなふざけた声はなんだ!?」とミク発売直後は呆れていたのに、徐々にそのストレンジな響きに魅せられ、終いには虜になった。曲の向こう側にいないはずのミクの存在を感じるようになり、魂が入っているとしか言いようのない歌声に涙するようになった。そ

  • ボクボカ第126回「千本桜に対する困惑」 - ボカロとヒトのあいだ

    2011年09月17日 黒うさP 「千桜」には困惑させられている。 私見だが「千桜」の主な支持層はティーンから二十代前半だろう。彼らにとっての「神曲」であり、皆で盛り上がれて、歌うと気分がスカッとする定番カラオケ曲であるらしい。彼らは600万再生の原動力だ。嗜好は人それぞれだし、世代によっても差はある。「千桜」に夢中になれない人は当然ながらいる。僕自身も積極的に聴くほうではない。しかしだからといって、ケチをつけるような無粋なことはしたくない。「千桜」を入口に多くの若者がボカロシーンに参入し、末長くボカロに興味を持って欲しいと願っている。 ただし「千桜」のリズムだけはどうしても受け入れがたい。激しい拒否反応が出てしまう。だが若者は嬉々としてこのリズムをすんなりと受け入れている。僕は困惑してしまう。良さが分からないからだ。「千桜」にはタメや、ハネが一切ない。定規できっちり計れそうな

    synonymous
    synonymous 2013/05/29
    頭振るのに適してる。
  • ボクボカ第65回「GUMI発売その後」 - ボカロとヒトのあいだ

    ボーカロイドはキャラクターが歌うという商品の性格上、ユーザーやリスナーに強く訴えかける個性が必要になる。しかし、GUMIにはこれといったものが備わっていなかった。キャラクターカラーがミクと同系統の「緑」から始まり、「メグッポイド」なのか「GUMI」なのか統一されない名前といい、象徴になっていないバイザーといい、セクシーでもロリでもない体型といい、垢抜けない服装といい、GUMIは何かと中途半端だった。そもそも中島愛さんを中の人として大々的にアピールしながら、GUMIをオリジナルキャラクターとして独立させたことが、中途半端さの元凶だった。これではユーザーやリスナーはどちらに焦点を合わせればいいのか迷ってしまう。さらにマクロスFのランカと似てしまった不幸も重なって、GUMIの個性は迷走し、確立されないまま時間だけが過ぎていくのであった。 GUMI最初のビッグヒットとなるこの曲は、この時期のGUM

    synonymous
    synonymous 2013/04/11
    突っ込みどころ多いものね、GUMIちゃん。
  • ボクボカ第91回「とあるトークイベントでの出来事&ボカロの壁」 - ボカロとヒトのあいだ

    今回から2010年7月から9月期です。8月にLilyが株式会社インターネットから、9月にYAMAHA純正のボーカロイドVY1がビープラッツ株式会社からそれぞれ発売されます。初音ミクは発売3周年。ボーマスが大田区PIOから浜松町の都産貿へ移動、などが主なトピックですが、今回はこの時期に開催された知る人の少ないイベントについてです。 (SUPER DELUXEのHPより画像拝借) 2010年8月21日、BARラウンジ兼イベントスペースの六木SUPER DELUXEで『スナック永子 VS ボーカロイド』という風変わりなタイトルのトークショーが行われました。映像ライター林永子さんが主催したボカロ関係者によるラフな座談会で、出演者はヤマハの剣持さん、キャプテンミライさん、sasakure.UKさん、ライターの四さんの他にプロのミュージシャン、レーベル会社の方、ニワンゴの方といった面々。客は50人

  • CD世代のロック データ世代のボカロ - ボカロとヒトのあいだ

    とある筋からの情報によると、欧米では2015年頃から、格的にCD販売を止めるそうで、CD死亡の現実的な流れがいよいよ身近に迫ってきました。そもそも世界的にCDショップが軒並み閉店しているので当然の流れであります。売るところがないのだから作っても仕方ない。ミクパ・シンガポールとミクパ・台湾の際に、大きめのCDショップに入ったら、端のほうにCDがわずかに置いてあるだけで、売り場のほとんどはDVDとオーディオグッズでした。日以外の国ではどこも似たような状況に違いなく、音楽は確実にダウンロード販売だけになっていくのでしょう。ちなみにアナログは残るらしいです。 消えゆくCDは果たして音が良かったのかどうか、今もって謎ですが、現在30代、40代のCD世代が、リスナー生活において最も得したことは、過去の音源を新譜として楽しめたことです。人類の遺産として眠っていた膨大な音楽アーカイブが、80年代半ばか

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