タグ

ブックマーク / morningrain.hatenablog.com (6)

  • トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』 - 西東京日記 IN はてな

    書を「『21世紀の資』がベストセラーになったピケティが、現代の格差の問題とそれに対する処方箋を示した」という形で理解している人もいるかもしれません。 それは決して間違いではないのですが、書は、そのために人類社会で普遍的に見られる聖職者、貴族、平民の「三層社会」から説き始め、ヨーロッパだけではなく中国やインド、そしてイランやブラジルの歴史もとり上げるという壮大さで、参考文献とかも入れると1000ページを超えるボリュームになっています。 ここまでくるとなかなか通読することは難しいわけですが(自分も通勤時に持ち運べないので自宅のみで読んで3ヶ月近くかかった)、それでも読み通す価値のある1冊です。 書で打ち出された有名な概念に「バラモン左翼」という、左派政党を支持し、そこに影響を与えている高学歴者を指し示すものがあるのですが、なぜそれが「バラモン」なのか? そして、書のタイトルに「イデ

    トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』 - 西東京日記 IN はてな
  • 羅芝賢『番号を創る権力』 - 西東京日記 IN はてな

    鳴り物入りで導入されたマイナンバー制度ですが、そのしょぼさと面倒臭さにうんざりしている人も多いでしょう。行政事務を効率化し、国民にもさまざまな利便性を提供すると言われていたマイナンバーですが、蓋を開けてみればマイナンバーの通知カードをコピーしてハサミで切ってのりで貼るというアナログな作業が増えただけと感じている人も多いと思います。 思い起こせば住基ネットと住基カードというのもありました。当時、免許を持っていなかった自分は身分証明書代わりに住基カードを取得しましたが、結局、身分証明書の役割を果たしただけで、何かが便利になったという記憶はありません。そして、ひっそりとマイナンバーカードに取って代わられて終わりました。 スウェーデンや韓国やエストニアのように「国民総背番号制度」が確立している国がある一方で、日ではその導入が遅々として進みません。 このは、その理由を日の戸籍制度の変遷や情報化

    羅芝賢『番号を創る権力』 - 西東京日記 IN はてな
  •  『この世界の片隅に』〜高畑勲の後継的作品として〜 - 西東京日記 IN はてな

    月曜に見た『この世界の片隅に』、感想を書かないままにずるずると来てしまった。 一番の理由は体調不良なんだけど、もう一つはあまりにも絶賛されていて、「アニメ史上、映画史上に残る傑作!」とか言われると、それも違うんじゃないかという気持ちが残ったからです。 もちろん、映画自体は良かったのですが、「アニメ史上に残る傑作」とか言われると『かぐや姫の物語』のほうがすごかったでしょ、という気持ちも出てくるのです(個人的に、50年後くらいにジブリの最高傑作が『千と千尋の神隠し』や『もののけ姫』ではなく『かぐや姫の物語』となっていても全然驚かない)。 ただ、もちろん高畑勲は偉大な作家なので、彼のいいところを存分に取り入れていると書いても褒めていることになるだろうと思って、ちょっと書いてみます。 まず、『この世界の片隅に』でいいと思うのは、きれいな絵のような風景とそれがファンタジックに変化していくところです。

     『この世界の片隅に』〜高畑勲の後継的作品として〜 - 西東京日記 IN はてな
    synonymous
    synonymous 2016/11/27
    “『かぐや姫の物語』の寝返り、ずりばい、ハイハイ、立つ、歩く、といった赤ちゃんが大体1年位はかかって徐々にできるものを1シーンで見せるところとかは圧巻”
  •  遠藤乾『統合の終焉』 - 西東京日記 IN はてな

    EUについての研究者でもあり、ジャック・ドロールEU委員長のもとで欧州委員会「未来工房」専門調査員を務めたこともある著者のEU研究についての集大成とも言える。 大文字の「統合(Integration)」は終わった。けれども、どっこいEU(欧州連合)は生きている。そしてそのことの含意には、実際上であれ理論上であれ、相当な奥行きがある。書のメッセージを煎じ詰めると、そうなる。(「まえがき」 v) この一文から始まる書は、EU統合の歴史を辿るとともに、「連邦国家」を目指す統合が終焉したことを確認し、それでもなお政治において大きな存在感を持つ「未確認政治物体(UPO)」(4p)であるEUの実像について迫ります。 非常に読み応えのあるですが、特にEUの「統合」を阻んだ「国民国家」のロジックの強さと、政治学あるいはその他の社会科学がいかに「国民国家」という枠組みに捉えられているかとうことを論じ

     遠藤乾『統合の終焉』 - 西東京日記 IN はてな
  •  與那覇潤『中国化する日本』 - 西東京日記 IN はてな

    話題の。面白いとは思います。そして著者の煽りを煽りをきちんと受け止めてスルーした上で第10章をきちんと読み込むことが出来るならば、世間で通用している日史とは別の日史の読み方を提示したとして有益な面もあるかもしれない。 が、同時に歴史学という学問のいい加減さを露呈させているでもあり、史学科の日史学専攻出身の人間としては非常に複雑な気持ちで読みました。 書の内容は「中国化」と「(再)江戸時代化」というキーワードで平安後期から現代に至る日史を斬るというものです。 10世紀に中国では宋が誕生します。東洋史家の内藤湖南はこの宋の成立をもって「近世」が成立したと述べていますが、それほどこの宋の制度というのは画期的なものでした。 この宋の画期性を著者は内藤湖南の言葉を借りて次のように整理しています(31p) 1、貴族制度を全廃して皇帝独裁政治を始めたこと 2、経済や社会の制度を徹底的に自

     與那覇潤『中国化する日本』 - 西東京日記 IN はてな
    synonymous
    synonymous 2012/03/31
    虚学とかいう人のことをなぜ気にするんだろう?
  • どうやら教員は10年に1回夏休みに1週間研修を受けるっぽい。 - 西東京日記 IN はてな

    今日のニュースによると http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070225it13.htm 教員免許更新・副校長新設の改正案、中教審が了承 中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)は25日、文部科学省から示された教育改革関連3法改正案骨子のうち、教員免許更新制を新設する教員免許法改正案、副校長などを新設する学校教育法改正案を了承した。 都道府県や市町村の教育委員会への国の関与の在り方を定めた地方教育行政法改正案に関しては、内容の一部に異論が出たため改めて協議する。文科省は中教審から3月初旬に答申を受けた後、3法改正案を国会に提出する予定だ。 学校教育法改正案では、昨年末に成立した改正教育法に基づき、義務教育の目標に「我が国と郷土を愛する態度を養う」と盛り込まれた。学校運営の体制強化のため、幼稚園や小中高校などで、従来の「校長―教頭」に加え副校長

    どうやら教員は10年に1回夏休みに1週間研修を受けるっぽい。 - 西東京日記 IN はてな
    synonymous
    synonymous 2007/02/26
    『それとこの制度が実施されると、10年以上社会人を経験した人はほぼ教員になれないようになると思うんだけど、それって最近の社会人経験者を求める動きから逆行しているのでは?』
  • 1