中東の窓 : イランの総選挙(改革派の勝利？）
イランの総選挙(改革派の勝利？） 2016年02月28日 21:13 イランイスラム 米国ではクリントンがサウスカロライナの民主党大会で、大勝利を得たとのことですが、イランでも先日行われた議会及び専門家会議(最高指導者を選ぶもの）の選挙で、、どうやらロウハニ大統領を支持する改革派が、テヘランで全議席を獲得する勢いで、これまで保守派が多数を占めていた議会も、すっかり模様替わりをしそうな勢いの様です。 アラビア語メディア等は、特に議会選挙で、テヘラン選挙区では約９０％開票時点で、改革派が全議席３０を独占する勢いで、保守派の重鎮は３１位(ということは落選)につけていると報じています。 また専門家会議でもロウハニトラフサンジャーニが、高位につけている由。 なお、テヘランを除くほかの選挙区では、、改革派、保守派、独立系が票を分け合っている状況の様で、政治専門家は、現在保守派が６５％を占める議会で、保
中東の窓 : シリア分裂可能性に関する国務長官の発言
シリア分裂可能性に関する国務長官の発言 2016年02月24日 22:01 シリアアメリカの外交政策 腐っても鯛、などと言ったら失礼だが、このままでいけばシリアが分裂することもあり得るというケリー長官の発言(先ほど紹介済み）は、アラブメディアにとっては、かなりのショックであったようで、al jazeera net などは最近のＳｙｒｉａの勢力図と共に、アラブ消息筋の間で、長官の発言の真意に関する憶測が始まていると報じています。 一番のショックは、条件付きの可能性の問題としてでも、米国政府が初めてシリア分裂の可能性に触れた事実の由。 そして、シリア分裂の可能性は、シリアのみならず、レバノンやイラク等の周辺国にも深刻な影響を及ぼす可能さえあるとしています。 米政府の意図については、シリアが分裂した場合に備えての心理的準備であろうというものや、これはシリア政府と反政府派に対する警告であるとの見
中東の窓 : トルコ、サウディの地上部隊のシリア介入の可能性
トルコ、サウディの地上部隊のシリア介入の可能性 2016年02月13日 20:21 トルコサウジアラビア サウディがシリアへの地上部隊派遣の可能性に言及し、ＵＡＥとかバハレンが、傘下の用意ありとしたときには、かなり宣伝的要素があり、すぐ実行されるわけではないのではないかなどとのんきに考えていましたが、どうやらかなり現実性を帯びた話になってきました。 一つにはトルコ外相が、ＩＳ対策には包括的戦略が必要としてきたが、そのような戦略が決められれば、トルコとサウディは地上部隊派遣の用意があると語ったとのことです。 それだけならば、口先だけの強がりとの見方もできるかと思いますが、同外相は同時にサウディは近くトルコの空軍基地(インチェリック基地の模様)に戦闘機を送ることになっていて、基地の状況を見るために、既にサウディ要員が到着したと語ったとのことです。飛来するサウディ空軍の機数等は不明です いずれに
中東の窓 : イエメン情勢
イエメン情勢 2016年01月30日 10:22 イエメンサウジアラビア イエメンでは国連傘下の和平会議など、どこかへ消し飛んでしまった感じがします。 ・アラビア語メディアは、いずれも８日夕刻から２９日にかけて、サウディ等の空軍が、サナアやシャブワを激しく空爆していると報じていますが、特に首都に対しては、これまでにない激しい空爆で、サナア上空には航空機が常に飛び交っていて、またドローンも使用されている模様です。 攻撃目標はhothy連合の武器弾薬庫、訓練基地等で、hothyグループが支配するサナア大学の社会教育学部も繰り返し、空爆された由。 そのほかではシャブワ、ハッジャ等でも、活発な空爆が続いている由。 ・その他、タエズでは大規模な政府増援部隊が到着し、またハッジャでも首都方面に向けての戦闘が続いている由 ・他方南部ではいまだにテロと混乱が続いているようで、アデンでは大統領宮殿に対する自
中東の窓 : イスラエルワインと日本のマーケット
イスラエルワインと日本のマーケット 2016年01月30日 16:32 イスラエル中東料理関係 イスラエル（含む占領地）でも良質のワインができることで知られていますが、ynet news は最近ではイスラエルワインは従来のコーシャワイン（ユダヤ教に基づき認定された食料品等）の販売先だけではなく、世界的に評価を上げて、売れ行きも伸びて、２０１５年にはイスラエルワインと種類の輸出は、６％も増加して、３９００万ドルになったと報じています。 その中で、特に伸びが著しいのは中国、日本、韓国等のアジアマーケットで、特に日本はイスラエルワインの第３の輸出先になったとのことです（第１、第２は知らないがおそらく米国等でしょう）。 記事は日本のコンシューマーはワインに関しては、非常な目利きで、、最高の品質でないとのまない（そんなことはない。私など安いワインを探して苦労している）として、イスラエルのYarden
中東の窓 : イスラエルを取り巻く情勢
イスラエルを取り巻く情勢 2016年01月27日 15:24 イスラエル中東紛争 al qods al arabi net は、イスラエルは２０１６年には全面戦争はないだろうとみていると報じていますが、y net news はＩＤＦは北部戦線とガザでの戦争の可能性について備えていると報じています。 一見、反対の見解のようですが、どうも内容的には同じ（おそらくイスラエル放送）ソースが元だろうと思われ、y net news の方も、ＩＤＦが自分から戦争を始める可能性は少ないが、偶然の事故や挑発が戦争につながる可能性があるとしており、やはり現在の中東では常にイスラエルを巻き込んだ戦争の可能性はあるということのようです。 取り敢えず、両方の記事の要点のみ取りまとめておきます。 ＩＤＦはシリア、レバノン、ガザの状況が、イスラエルを巻き込んだ戦争に発展する可能性は否定できないとみて、対策を進めている。
中東の窓 : ガス輸送管の爆破（シナイ半島）
ガス輸送管の爆破（シナイ半島） 2016年01月08日 15:04 エジプトＩＳ ７日夕刻シナイ半島のエルアリーシュの西のal midan 地区で、天然ガスの油送管の爆破事件があったが、シナイ半島での油送管の爆破事件はこれで３０度目になるとのことです。 シナイ半島のガスは、イスラエルとヨルダン芋供給されていたが、油送管の爆破が２０１１年ころから頻繁に行われ、イスラエルへの供給は停止したはずです。 なお、この事件については、ＩＳシナイ州が犯行声明を出した由 http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/egypt/2016/01/08/تفجير-خط-غاز-للمرة-الـ30-غرب-العريش.html シナイ半島ではエジプト軍が大規模なＩＳ掃討作戦を行っていて、既に多数のメンバーを殺害、逮捕したとされているが、北シナイではまだまだ、治安が
中東の窓 : イエメン内戦とサウディ・イラン関係
イエメン内戦とサウディ・イラン関係 2016年01月05日 20:55 イエメンサウジアラビア 方々で、イラン・サウディ間の緊張は、シリア情勢やイエメン情勢に大きな影響を与えるという見方が見られ、おそらく全く無関係では済まないと思います。 ただ、al qods al arabi net はイエメン内戦にすでに、その影響が表れているとの記事を載せています。確かに外交関係の断絶等、両国関係はかなり悪化していますが、イエメンの内戦に影響が出るのは（出るとして）これからではないかという気がしています。 確かに２日サウディ大使館等が襲撃され、３日には、イエメン政府が停戦の終了を宣言していますが、いかにも早すぎて、大使館襲撃のために停戦を終了させたとみるのは、いささか性急な見方ではないか、という気がします。影響が出るとすれば、これからではないでしょうか？ 何はともあれ、記事の要点のみ。 現地住民は、サ
中東の窓 : IS資金の締め上げ（安保理決議）
IS資金の締め上げ（安保理決議） 2015年12月18日 17:39 ＩＳ国際機関 安保理は１７日ＩＳの資金をさらに締め上げる決議を採択しました。 その内容は次の通りですが、この決議案が米国とロシアが共同で作成したものと、会合が（安保理の歴史で初らしいが）財務大臣レベルの出席で開かれたことが注目されます。 資金の締め上げという仕事になると、基本的にはどこでも財務大臣（または大蔵大臣）の職掌ですが、それを米とロシアが主導したということは今後、国際社会がさらに本腰を入れてＩＳの資金の締め上げに取り組むことを示すものでしょうか？ ・決議は前国連加盟国に対して、ＩＳに対する資金の供給を絶つために、経済的およびすべての措置をとることに求めた。 資金源としては、石油、文化財の密輸、等すべての資金源を含み、またＩＳに資金を提供するすべての関係者を厳重に監視することを求めた。 ・また憲章第７章（いわゆる強
中東の窓 : 首都チュニスでのテロ
首都チュニスでのテロ 2015年11月25日 16:10 テロ チュニジアでは首都チュニス及び各地で、テロを警戒して警備が強化されていることは先日、報告したばかりですが、２４日夜首都のど真ん中で、しかも大統領警護部隊のバスを狙ったテロが発生しました・ これを伝えるアラビア語メディアも若干錯綜していて、自爆ベルトをつけた男の自爆というのと、黄色の三菱（パジェロか？）による車爆弾との２説が紹介されています。 犠牲者は、警護部隊及び通行人等１２名、又は１４名、負傷者は１１名、又は１７名とされていて今のところ犯行声明は出ていない模様です。 なお、事件の起きたのは内務省及び観光省の直ぐ近くとのことです。 この事件を受けてシブシー大統領は３０日間の非常事態および大チュニス地域での２１００〜０５００の夜間外出禁止令を発布したとのことで、また大統領のスイス訪問を取りやめたよし。 又国際的にも、事件を非難す
中東の窓 : ロシア機墜落の影響（英人、ロシア人の引き上げ）
ロシア機墜落の影響（英人、ロシア人の引き上げ） 2015年11月07日 16:15 エジプトロシア ＢＢＣ等はシャルムッシェイクで足止めをくっている２万人の英国人の引き上げが始まった（ただし、２８便を送るとするうち、エジプト当局が認めたのが８便のみ。おまけに空港は厳しいセキュリティ・チェックのためひどい渋滞で、おまけに機内持ち込み荷物は別に英空軍機が運搬するよし）と報じていますが、ロシア政府が総てのエジプト空港へのロシア機の離着陸を禁止したことから、足止めを食うロシア人の方が大きな問題を提起しているようです。 al jazeera net によると、エジプトには現在４５０００名のロシア人が滞在していて、そのうちの半数がシャルムッシェイクに滞在中の由。 このため、プーチンとシーシが電話会談し、エジプト政府はロシア時の安全確保と安全な帰国の為に万全の協力をすると約した由で、早速アエロフロートの
中東の窓 : アレキサンドリアの洪水
アレキサンドリアの洪水 2015年10月25日 21:43 中東関連エジプト 先日はアルジェリアの大雨でしたが、今度はエジプトのアレキサンドリアでの大雨（それに雹も降ったよし）です。 アレキサンドリアで、市でんの電線が落ちてきて、それに感電して６名が死亡し、その他数十名が負傷したとのことです。 アレキサンドリアは冬になると、かなり猛烈な雨が降りますが、１０月中の大洪水は珍しいのではないでしょうか？ 確かに今年は中東でも天候はおかしいかなと思います。 http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/egypt/2015/10/25/بالصور-السيول-وكرات-الثلج-تقتل-6-مواطنين-بالإسكندرية.html
中東の窓 : エジプト選挙（風刺漫画）
エジプト選挙（風刺漫画） 2015年10月19日 16:50 エジプト中東関連 エジプトの議会選挙に関する風刺漫画です。 左上には、「反政府派不在で、国が自分自身を選んでいる」と書いてあります。 右上のは不正防止のカメラでしょうね。 第1段階の選挙は本日までのはずですが、アラビア語のメディアでは投票率は低いだろうなどとあったように思います。 こんな漫画を見ていると、政府が騒いでいるだけで、誰も何の関心も抱かなかったムバラク時代の議会選挙を思い出します。 因みに、このal qods al arabi と言うのhは、al jazeera のように明確な、反シーシのマスコミではないはずです。 http://www.alquds.co.uk/?p=420449
中東の窓 : パレスチナ情勢（風刺漫画）
パレスチナ情勢（風刺漫画） 2015年10月12日 21:41 パレスチナ中東紛争 最近のパレスチナ情勢に関する風刺漫画を一つ。 恐らくアッバス議長とおぼしき人物が手綱をとる場所についている旗には交渉と書いてあり、矢印にはパレスチナ人の権利とあり、その馬車をひくはずであった骸骨の（死んでしまった）馬には国連の旗があり、後ろでがんじがらめに多くの綱で拘束された元気な馬には抵抗と書いてあります。 恐らくは、抵抗という手段を捨てて、国連を通じての交渉という「死んでしまった」方策に拘泥するアッバス議長に対する批判でしょうが、これがパレスチナ人の世論なのでしょうね？ http://www.aljazeera.net/news/caricature/2015/10/11/كاريكاتير-محمود-عباس
中東の窓 : シリア情勢（ロシアの軍事介入等）
シリア情勢（ロシアの軍事介入等） 2015年10月04日 12:35 シリアロシア シリア情勢につき、アラビア語メディアからとりまとめたところ次の通りです。 なお、このほかにal jazeera net はハマにおけるロシア軍の具体的な展開と、アラウィ派等がロシアの介入を歓迎し、ほっとしていると報じていますが、若干長いので、後で別途報告します。 なお、下記の報道の内イランとロシアとの共同作戦に関する信憑性は勿論不明ですが、詳細は別にすれば、大筋では彼らの戦略はこんなところかという印象を受けます。 これに対してオバマ等欧米には対抗策はなさそうな気がします。 ・過去２日間でイランから革命防衛隊１７００名がシリアに到着したため、イラン政府筋によれば、ロシア―イランの共同軍事作戦は,間近い由。 それによると、イラン革命防衛隊及びヒズボッラーがロシアの空中援護下で、ロシアの指揮に従い、反政府具に対す
中東の窓 : シリア情勢（ロシア軍の展開等）
シリア情勢（ロシア軍の展開等） 2015年10月04日 16:10 ロシアシリア al jazeera net は、ラタキアとハマの特派員の名前で、ロシア軍の展開とそれを歓迎するアラウィ派住民などについて報じているところ、興味ある記事につき、要点のみ次の通り。 ロシアのシリアへの軍事介入はおおっぴらに行われている。 ロシア軍はその地上部隊の司令部をハマのfrousia基地に置き、ロシア旗を掲げた。ここは、以前第４師団の基地であった。 現地活動家は、ロシア軍が当初到着した時には、現地で緊張が走ったと語った。彼らは当初ハマの複数のホテルに泊まったが、第４師団基地が完全にからになったので、数十台の車両、装甲車で移動した。 移動は夜間行われ、反政府派の活動に備え、町は通行禁止とされた。自由シリア軍筋は、シリア軍からの情報として、ハマにはロシア兵１０５０名がいると言う。そのうち2００名がfrousi
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く
中東の窓 : シーシ大統領の思想浄化？(風刺漫画）
中東の窓 : ヒズボッラーとイラン(風刺漫画）
中東の窓 : 新年早々の大雪（レバノン）
中東の窓 : 米国の中東政策に関する風刺漫画
