ブックマーク / apeman.hatenablog.com (59)

  • 歴史修正主義の核心 - Apeman’s diary

    歴史修正主義者の多くが(排外主義的)ナショナリストであることは事実だが、歴史修正主義者をして日軍の戦争犯罪を否認せしめている決定的な動機はナショナリズムではなく、上記ツイートに現れているような「権利を主張する“弱者”」への憎悪だろう。なにしろ自国の戦争被害者に対しても冷淡なのだから。 そして「権利を主張する“弱者”」への憎悪という点で、上記2ツイートは当然これともつながってくる。

    歴史修正主義の核心 - Apeman’s diary
    t-hirosaka
    t-hirosaka 2012/09/22
    「権利を主張する“弱者”」への憎悪
  • 誰がどこで間違ってるのか知らないが、とにかく結果としてデタラメな報道 - Apeman’s diary

    中央日報(日語版)  2012年08月16日 「「慰安婦20人を追加で送る…」 日軍の「秘密文書」に驚愕」 もうどこから突っ込んでよいやら。id:mujin さんが、この文書がアジア歴史資料センターで公開されていたものであることを指摘されています。 私は後述するような理由で、当初この記事を最後まで読んでいなかったのですが、改めて読み直してみると、こんなことがヌケヌケと書いてあります。 金所長は中央日報との電話で、「5月に日に滞在しながら、日国会図書館と日防衛省史料室で1カ月ほど調べた」とし「野戦軍に特種慰安婦を派遣した秘密文書資料が日防衛省史料集(陸亜密大日記)と『女性のためのアジア平和国民基金』集成(97年)に収録された事実を確認し、この文書を見つけることができた」と説明した。 開いた口が塞がりませんでした。ちなみにこの電文は第2巻「防衛庁関係公表資料(上)」の203ページ以

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  • 捏造された「朝日新聞の捏造」?(追記あり) - Apeman’s diary

    従軍「慰安婦」問題をめぐる言説を玉石併せてフォローしている人間であれば、この問題の扱われ方の転機について2通りの説が語られていることを承知しているであろう。即ち、「吉田清治の証言」をもって「慰安婦」問題の転機とする説と、「金学順さんらの提訴」をもってそれとする説、である。前者を採用する者がほぼ間違いなく歴史修正主義者であることは、当ブログの読者の方にはいまさら指摘するまでもないことだが、彼らの主張の最大公約数は“従軍慰安婦問題とは、吉田清治証言をもとに朝日新聞が一大キャンペーンを繰り広げた結果(そしてそれに反日国家である韓国と、反日知識人たちが便乗した結果)として捏造された問題”、ということになる。 はたしてこれは当なのか? 朝日新聞のデータベースサービスである「聞蔵IIビジュアル」を利用して、検証してみた。なお、以下の記述は同サービスを利用しての至極単純な(一つ、ないし二つのキーワード

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  • デマ注意報 - Apeman’s diary

    先日、アパグループ第4回「真の近現代史観」懸賞論文の受賞作決定をとりあげた際、「優秀賞」受賞作の「日は負けてない」(サー中松義郎博士)が“昭和天皇が原爆開発を止めさせた”というネタを含んでいることをご紹介しました。 原爆研究については陸軍が東京帝大の仁科博士と理研に開発を依頼した「二号研究」(海軍は京都帝大と「F研究」)として行い濃縮ウランは海軍が潜水艦でドイツから運ぶ手配がされ、出来た原爆の第一弾をハワイに落とす作戦を杉山参謀総長は陛下に上奏したが、陛下は「原爆という非道なものは使うべきでない。 特にハワイには日人が多いので却下する。」となり杉山参謀総長は解任され、東條首相が参謀総長を兼務することになった経過がある。 (http://www.apa.co.jp/book_ronbun/vol4/yushu2011japan.html) 同様なはなしがウィキペディアの「杉山元」の項目に

    デマ注意報 - Apeman’s diary
    t-hirosaka
    t-hirosaka 2011/11/21
    「“昭和天皇が原爆開発を止めさせた”というネタ」
  • 「我欲」にまみれた明治人 - Apeman’s diary

    去年一番ショックだったのは、おじいさんが30年前に死んだのを隠して年金詐取する、こんな国民は世界中に日人しかいない。日人のアイデンティティーは我欲になっちゃった(毎日新聞、2011年3月14日、「東日大震災:石原知事「津波は天罰」」) 一ノ瀬俊也は『銃後の社会史−−戦死者と遺族』(吉川弘文館)において、長崎県諫早市ほかで出征し戦死した将兵の遺族指導を担当した嘱託Nが太平洋戦争期に作成した業務報告書控えなどの史料(国立歴史民俗博物館収蔵)に依拠して、遺族が抱えていた悩みやトラブルを紹介している。 相談内容のなかで一番多かったのは、表にあるとおり、軍人恩給・扶助料をめぐる遺族間の紛争であった。Nの主要な任務はこの種の紛争解決にあったといっても過言ではない。Nたちはどのようにしてこの紛争を解決しようとしていったのか、いくつかの具体例から検討してみよう。 (……) Nが関わった遺族紛争のうち

    「我欲」にまみれた明治人 - Apeman’s diary
    t-hirosaka
    t-hirosaka 2011/04/01
    ↓「御一新から」のご老人に乾杯。
  • もういっそのこと…… - Apeman’s diary

    毎日jp 2010年11月24日 「北朝鮮砲撃:官房長官、朝鮮学校の無償化手続き停止も 文科相、申請不受理示唆」 仙谷由人官房長官は24日午前の記者会見で、北朝鮮による砲撃事件を受け、朝鮮学校への授業料無償化制度適用について「現在進めているプロセスをいったん停止する方向に動くと考えている」と述べ、事態の沈静化まで適用に向けた手続きを凍結する考えを示した。仙谷氏は同日午前の閣議でも「朝鮮半島が緊張してくる中で、現時点では手続きを停止することが望ましい」と発言したことを明かした。 (後略) 政府は「WWII当時、アメリカ政府が日系人を収容所に収容したのはあながち間違っていなかった」とでも言ったらどうかね。 追記:ただし、韓国側の軍事演習を以てして北朝鮮側の砲撃を正当化……というのはまあまずないだろうとしてもその責任が軽減されるべきといった主張は、やはり容認すべきではない。軍事演習が「挑発」であ

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  • 「原爆被爆者対策基本問題懇談会」議事録、続報 - Apeman’s diary

    8月に東京新聞が報じていた「原爆被爆者対策基問題懇談会」の議事録について、今日の朝日新聞が報じている。 asahi.com 2010年10月25日 「被爆者補償、歯止めありきの議論「財政破綻恐れた」」(魚拓1ページ、2ページ) asahi.com 2010年10月25日 「被爆者補償議事録「一種のたかり」「何でもない人多い」」(魚拓1ページ、2ページ) asahi.com 2010年10月25日 「被爆者補償阻止、旧厚生省が議論誘導 30年前議事録」(魚拓1ページ、2ページ) なるほど、格的な補償のためには財源が必要であり、官僚が「財政破綻を恐れた」と釈明するのは理解できなくもない。しかし問題が「財政」であるならそう正直に言えばよいのであって、「ぴんぴんして何でもない人もずいぶん多い」だの「センチメンタルなものを長々と読みまして、せっかくの時間を浪費してしまった」だの「一種のたかりの構

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  • A級戦犯の合祀手続きについて検討会(追記あり) - Apeman’s diary

    毎日jp 2010年9月8日 「原口総務相:A級戦犯の合祀手続き検証へ、省内に検討会」(魚拓) この問題については以前エントリを書いたはず、と思って確認したらちょうど4年前の今日だった。 原口一博総務相は7日、靖国神社にA級戦犯が合祀(ごうし)される過程で国がかかわった行政手続きに問題がなかったかを、国として初めて検証する考えを明らかにした。有識者や政務三役などによる検討会を近く総務省に設置する方針。靖国神社は合祀について「国の事務手続きに従った」と主張しており、過去の行政手続きが不適切だとされた場合、合祀の有効性が問われる可能性もある。 (中略) 原口氏は7日の総務省政務三役会議で、71年の通知について「(合祀事務協力の)行政的な手続きが無効であるとすると、(その後にA級戦犯が)合祀されている史実自体が、歴史の事実と違うことになる」と指摘。「行政手続きに瑕疵(かし)があったとすれば、今ま

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  • つい最近の歴史を“修正”する言論人 - Apeman’s diary

    ちなみに当時ぼくに向けられ、いま某ちくま新書でも繰り返されている批判は、「南京虐殺否定論の自由を’守る」という東浩紀の発言が曲解され、結果的に素朴な右翼に悪用される危険もあるのだから言葉を慎むべきだ、というものですが、これはもう単純に言葉狩りの発想で、とても首肯できない。 (http://twitter.com/hazuma/status/16893332279) 嘘つくなよ。だいたい「素朴な右翼」ってなんだよ。歴史修正主義は「素朴」な右翼なんだそうだ! さすがポモ系リベラルの考えることは想像を超えてるよ! そもそも id:hazuma は「ぼくは最近、2ちゃんねるもはてなブックマークもなにも見ていません」と称してたわけで、少なくとも表向きは「伝聞」でしか自分に向けられた「批判」の内容を知らないはず。それでいてこんなこと↓平気で言うわけです。 原氏の文章は正確には、「東が当はどういったか

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  • ピオ12世、「尊者」に - Apeman’s diary

    における「靖国神社」とある意味で似た問題がヨーロッパにもある、ということ。 asahi.com 2010年1月6日 「ローマ法王、政治は苦手? 「尊者」認定でユダヤ人反発」(魚拓1ページ目、2ページ目) (……) ローマ法王庁(バチカン)は昨年12月19日、前法王ヨハネ・パウロ2世と第2次大戦中の法王ピオ12世を「尊者」とすることを決めた。今後「福者」を経て、カトリック最高の崇敬対象である「聖人」に列する手続きを開始したことを意味している。 ピオ12世(在位1939〜58年)は、ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺(ホロコースト)を明確に批判せず黙認したとされていることから、各国のユダヤ系団体が一斉に反発。独ユダヤ人協会は「(尊者決定は)現段階では早すぎる」との声明を発表。「ベネディクト16世に失望した」(米ユダヤ委員会)、「バチカンと仏のユダヤ人社会の関係に打撃を与えた」(仏ユダヤ人団体

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  • アパグループ第2回懸賞論文最優秀賞 - Apes! Not Monkeys! はてな別館

    http://www.apa.co.jp/book_report2/index.html できたばかりで歴史のない賞というのは賞が受賞作にお墨付きを与えるというよりむしろ受賞作によって賞の値打ちが決まるものですが、アカポスを持っていて*1なおアパグループの懸賞に応募する人がいるというのは驚きです。まあ審査する側にも上智大学名誉教授とか拓殖大学大学院教授が並んでいるわけですが。 さてその第2回最優秀賞受賞作、タイトルの「天皇は当に主権者から象徴に転落したのか?」を目にしたときには「現憲法下でも天皇は主権者である」という主張が展開されているんだろうと期待しました。あるいは「明治憲法下においても天皇は主権者ではなかった」と主張しているのでは、と。それくらいでないと第1回受賞作のぶっ飛び具合に比肩できないじゃないですか。ところが、実際に読んでみると・・・・・・。 確かに、現在の憲法において天皇は

    アパグループ第2回懸賞論文最優秀賞 - Apes! Not Monkeys! はてな別館
    t-hirosaka
    t-hirosaka 2009/11/04
    「竹田恒泰氏といえば元皇族の子孫で、天皇になりたい、というある意味すごいことを言っていた人」
  • どんな顔で頼みに行ったのだろうか - Apeman’s diary

    朝日新聞(大阪社)夕刊の連載「ニッポン 人・脈・記」が昨日(15日)から「お殿様はいま」といういやらしい章にはいっているのだが、そこに次のようなエピソードが記されている。会津松平家の第13代当主、松平保定(もりさだ)氏(83)が職場を定年退職後、「人柄を見込まれ」て「靖国神社の宮司に」という打診があった。辞退したが重ねての要請。3ヶ月考えて最終的に断った。 「薩長がまつられ、賊軍とされた会津の戦死者がまつられていないのに、会津人としてお受けするわけにはまいりません」 ちなみにA級戦犯の合祀に踏み切った松平永芳宮司は越前松平家の末裔。一方の当事者の証言の断片的な引用を鵜呑みにするわけにはいかないけれども、もし当であればどのような意図で打診したのか、非常に興味深い。かつての「賊軍」を「英霊」として統合しようという野心的な目論見があったのか、それとも単に無神経だったのか・・・。 追記:記事が

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  • 櫻井よしこ、「品格」を語る - Apeman’s diary

    今日(15日)の朝日新聞朝刊オピニオン欄の「耕論」は「品格ってなに?」と題して3人のインタビューを掲載しているが、そこに登場しているのがかの櫻井よしこ氏(他の二人は泉麻人、金田一秀穂の両氏)。「感情律するのが来の文化」という表題で、朝青龍をはじめとするスポーツ選手のガッツポーズにケチをつけております。そうですか、「感情は律するのが、来の姿」ですか。こういう↓方々の行動をどう評価されるのか、うかがってみたいものです。 http://homepage2.nifty.com/shukenkaifuku/KoudouKatudou/2008/081111.html http://homepage2.nifty.com/shukenkaifuku/KoudouKatudou/2008/081106105.html http://homepage2.nifty.com/shukenkaifuku/

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  • 道徳感情の複合性 - Apeman’s diary

    とにかく殺すのは悪い 先に殺した方が悪い 殺すのをやめない方が悪い たくさん殺した方が悪い 正当な理由なく殺した方が悪い 無抵抗な(ないし圧倒的に弱い)相手を殺すのは悪い 違法な殺害は悪い 残虐な、あるいは汚い手段で殺すのは悪い …… このリストは暫定的なもので網羅的でもなければ分析しつくされたものでもないけれど、ともあれ「殺人」という現象を前にした時に私たちのうちに立ち上がる道徳感情は、こうした複数の原則が複雑に相互作用しあった結果だということはできるのではないか。意識的に特定の原則に全面的にコミットすることを選択した人(例えば絶対的非暴力主義者)以外は、上記の原則のいずれか一つだけにしたがってすべての「殺人」を評価することには困難を覚えるはずだ。例えば、「残虐な、あるいは汚い手段」での殺人であっても、殺される側が「先に殺した」「正当な理由なく殺した」という条件を満たしてしまっている場合

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  • 「政治」からの逃避 - Apeman’s diary

    「南京問題小委員会の調査検証の総括」に関して興味深いのは、政治家たちが集まって作成したこの文書に「政治」への侮蔑が現れている、ということである。顧維鈞が国際連盟理事会で行った演説中の「二万人」が「政治的犠牲者数」である、という主張のことだ。外交官が国際政治の場で発言することが徹頭徹尾「政治的」であるのは当たり前じゃないか! 国会議員ともあろう者がそんなことを何かしら指摘に値することだと思い得た、というのはまことに驚くべきことである。小委員会のメンバーは自分たちが普段国政の場で口にしていることが嘘八百ばかりだと言いたいのだろうか? そうでもなければ、顧維鈞演説の「政治」性を言い立てることはなんの意味も持たないのである。 もちろん、政治においては真実性の要求は最優先されるとは限らない。役に立たない真実より役に立つ嘘が採用されうる(そして正当化されうる)領域だ、ということもできるだろう。「政治

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  • Another Case - Apeman’s diary

    相異なる戦争の覚え方が出会う機会は、これまでは少なかった。それが、第二次大戦の開戦と終戦から五〇年経った後、それを記念する集会が各国で行われると、それぞれの各国で戦争の記憶がいかに異なるかが浮上する。そしてお互いに歴史の「忘却」や「偽造」を指弾するような、厳しい歴史論争が生まれることになった。 それまでにも、韓国北朝鮮からは、日の植民地支配について、また中国からは中国侵略と南京大虐殺について、責任を認め、謝罪することを求める声があり、日政府の要人の発言や教科書の記述などが、国際問題を繰り返し招いてきた。花岡事件、つまり中国から強制連行された労働者の蜂起とその後の鎮圧・虐殺につき、鹿島建設に謝罪と補償を求める訴えも起こされていた。終戦五〇周年などを節目として、その問題はさらに深刻になる。海外では、日における戦争の忘却を許してはならないという声が高まり、日国内では「自虐史観」の見直し

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  • 言論への法規制を懸念するなら・・・ - Apeman’s diary

    南京事件や従軍「慰安婦」問題についての東浩紀の発言から派生するかたちで、ヘイトスピーチ(や南京事件否定論など)の法規制が議論されている。崎山伸夫氏もその一人(というか筆頭)であるわけだが、そもそも「権力」についての東浩紀の議論を念頭におくなら、ヘイトスピーチ違法化のようなガチな言論コントロールを懸念するがゆえに「断固として東氏を」支持する、というのも妙なはなしだ。ご人が意識しているのかどうか知らないが。 さて、ヘイトスピーチの違法化それ自体を(そして/あるいはヘイトスピーチ違法化の巻き添えをって自由であるべきその他の言論まで規制されることを)懸念するなら、やるべきことはなにか? 最も重要なことの一つは、ヘイトスピーチや南京事件否定論などを市民(研究者含む)が自発的に批判することによってそれらを徹底的に周縁化し、無害なものにすること、そうやってヘイトスピーチ規制のための立法が必要ないと内

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  • 『思想地図 Vol.1』における東浩紀の発言について - Apeman’s diary

    先日のエントリのコメント欄にて上田亮さんから情報提供を頂いた件について、前後の文脈もあわせて改めてご紹介させて頂きます。 東浩紀・北田暁大(編)、『思想地図 Vol.1』、日放送出版協会、2008年4月 問題の発言が含まれているのは「特集・日」の「II ニッポンのイマーゴ・ポリティックス」中の鼎談「日論とナショナリズム」です。鼎談参加者は東浩紀、北田暁大に萱野稔人。 鼎談の流れとしては、従軍「慰安婦」問題を持ち出したのは北田暁大です(「●戦争責任と主体」という小見出しがつけられている)。これに至るまでの、ナショナリズムについての三者の議論は書をご参照ください。 北田 少し話題をずらしますが、戦争責任や従軍慰安婦問題にしても、韓国中国に対する謝罪の話が延々繰り返されてきましたが、結局、「謝れ」と言われるということは、「責任主体になれ」と外から言われていることになる。それでは「当の

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  • 『「戦争」の心理学』(その1) - Apeman’s diary

    デーヴ・グロスマン&ローレン・W・クリステンセン、『「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム』、二見書房 エントリタイトルに「(その1)」とあるのは書が2分冊ということではなく、全4部中の2部を読んだ段階でのエントリだから。 当ブログでもしばしば言及している『戦争における「人殺し」の心理学』(ちくま学芸文庫)の著者グロスマンと、警察による武力行使についての研究家であるクリステンセンの共著。最初の2部では戦闘(書では軍隊だけでなく警察が関わる銃撃戦なども含む)の際にみられる生理学的変化(脈拍の上昇、アドレナリンの分泌、失禁などなど)および知覚の歪み(視野の狭窄、微細運動能力の喪失、選択的聴覚抑制/音の強化、時間延長、記憶の歪み等々)が豊富な実例とともに解説されている。 著者らが行なっている問題提起として興味深く、また裁判員制度の導入が決まっている日で真剣に受けとめられるべきだと思

    『「戦争」の心理学』(その1) - Apeman’s diary
  • もし私が「東の将軍様」を擁護するとすれば…… - Apeman’s diary

    E・カント、『啓蒙とは何か』より、「理性の私的使用」と「公的使用」について論じた箇所。 (……)すると上官から、何か或ることを為せ、と命じられた将校が、勤務中にも拘らずその命令が適切であるかどうか、或いは有効であるかどうかなどとあからさまに議論しようとするなら、それは甚だ有害であろう−−−−彼はあくまで服従せねばならない。しかし彼が学者として、軍務における欠陥について所見を述べ、またこれらの所見を公衆一般の批判に供することを禁じるのは不当である。 (岩波文庫版、11頁) カントに依拠しつつ田母神元空幕長を擁護しようとする際障害になるのは、あれがおよそ「学者として」「理性を使用」して書かれたものとは認め難い、ってことですね。 なお「勤務中」であってもその命令が合法かどうか、については考えておかないといけません。「上官命令の抗弁」は基的に認められないのがWWII後の戦犯裁判以降の流れですので

    もし私が「東の将軍様」を擁護するとすれば…… - Apeman’s diary
    t-hirosaka
    t-hirosaka 2008/11/14
    ↑とつっこむkenkidoさんて、好きだなあ。