「なかなかうまいんだよ」。郷土料理の治部煮を味わう森喜朗元首相=東京・銀座の「大志満」で、平田明浩撮影 永田町のキングメーカーが文字通りの師走らしい。元首相の森喜朗さんである。なにせ首相に推した麻生太郎さんの人気がさっぱり、就任3カ月なのに自民党内からも「反麻生」の声しきりで。同じく支持率低迷に悩んだ「先輩」の思いやいかに? 忙しすぎて、ランチを食べながらのインタビュー。【鈴木琢磨】 ◇ふるさとの味覚前に本音… すっかりクリスマスの装いの東京・銀座、行き交う人の顔は100年に一度といわれる経済危機、不況を感じさせない。ただ救世軍の社会鍋が寒風に揺れるのみ。そのすぐそばに森さん行きつけの加賀料理の「大志満(おおしま)」はある。 「郷里の先輩がつくられた店で、たまに来るんだよ」 カウンターに座るや、あれある?と常連っぽく板さんに注文、出てきたのは寒ブリだった。久しぶりに口にする脂ののった刺し身